本作は金銭が絡むこともあり、平野は役を演じるなかでこんなことも明かした。「僕自身、株とかもやってないので、暗号資産ってなんだとか、法定通貨ってなんだみたいな。そういうワードが出てきたら1個ずつ調べて、こういうことか、だからこう言ってるのかとか調べながらやらせてもらう」。役に挑む姿勢も、謙虚で前のめりだ。

　黒島は平野の印象的な場面として、食事のシーンを挙げ「見ていて気持ちよかった」と話す。「おはぎを食べるシーンも美味しそうでしたし、あと唐揚げを食べながらのセリフもあって。すごいなって感心」とコメント。平野はそのシーンについて「監督と相談しながら」としつつも、「ああいう家庭料理は久しく食べてないんで」「黒崎のああいう図々しさと、憎たらしさもかわいらしく見えたらいいよねっていうのが根本としてあった」と、こだわった場面を明かした。

　劇中ではクロサギの変装もポイントに。プライベートではほとんど変装はしないという平野。ちなみに外国人の変装をして撮影していたときに、あっさり一般の人に正体がバレてしまったというオチも語られた。平野は「変装というのはちょっと新鮮」とコメントしただけに、黒崎の七変化にも注目したい。

　平野が4年ぶりに出演するTBSドラマ。それは満を持して、と言い切れるほどに主演として圧倒する存在感を放っていた。2022年の日本においてダークヒーロー・クロサギの存在はどう映るのか。平野が誘う『クロサギ』の世界をじっくりと楽しみたい。