こうしてSnow Manのラップ担当としてポジションを築きつつある岩本だが、歌声にも注目だ。5thシングル表題曲の「Secret Touch」を聴くとラップとは打って変わって丸みのある歌声で、澄んだ印象を受ける。どことなく渡辺翔太の歌声に近いのかもしれない。さらに、『Snow Mania S1』に収録されているユニット曲「ADDICTED TO LOVE」。グルーブ感溢れる楽曲に合わせたかのような若干ザラッとした歌声は、耳に残りやすく聴き心地が良い。通常との歌声と差があるからこそファルセットも印象的で、岩本らしい“味”になっている。また、ハモリパートでも主旋律に彩りを添える細やかなテクニックを披露。スキルの幅広さを見せている。ちなみに、公式YouTubeチャンネルにアップされているジャニーズJr.時代の楽曲「『終わらないMemories』(Summer Paradise 2019 at TOKYO DOME CITY HALL)」も見ていただきたい。ライブでの歌唱ということもあり、息が上がりつつもピッチがほとんど乱れておらず、デビュー後の楽曲よりも力強くストレートに声を出している。がむしゃらな感じも彼の持ち味の一つだろう。

　こうして振り返ってみると、楽曲に合わせて様々な歌声を聴かせている岩本。ミュージカルに挑戦するにあたり、その幅広さは表現力につながっていくだろう。岩本の新しい挑戦に期待が募る。

※1：https://natalie.mu/music/news/474349