「Mooo!」とその後の活動によってメインストリームに躍り出たドージャ・キャットであるが、そんな彼女にとって、二回目のブレイクアウトとなったのが「Say So」である。今では彼女の代名詞的な楽曲となった同曲は、アルバム『Hot Pink』がリリースされた2019年11月にはまだシングルカットされていなかった。しかしTikTokのダンスチャレンジでポピュラーになっていたのもあり（※3）、4枚目のシングルとしてリリースされた。結果的に「Say So」はビルボード5位にランクイン、さらにニッキー・ミナージュが参加したリミックスはビルボード1位を記録し、両アーティストにとって初の1位を獲得したシングルとなった。（※4）

　2021年にリリースされた3rdアルバム『Planet Her』も大ヒットとなったが、そんなドージャ・キャットの強みと言えば、その多様なスキルと、インターネットサーフィンをする日々から得た感覚であろう。幼い頃から様々なスタイルのダンスを学んでいたこともアーティストとしての魅せ方に繋がっていると考えられる。また、部屋にこもって自身で音楽制作をしたり、自宅でミュージックビデオを撮影したり、何でもトライしてみる姿勢と経験がドージャ・キャットをアーティストとして成長させたのだろう。このような多様なスキルセットがファンの心を掴んでいることは間違いない。

（※1）https://www.billboard.com/articles/columns/hip-hop/9561844/doja-cat-growing-up-video-interview/
（※2）https://www.complex.com/music/2018/08/doja-cat-on-the-viral-success-of-mooo
（※3）https://pitchfork.com/thepitch/the-mystery-of-doja-cats-unimpeachable-tiktok-reign/
（※4）https://www.billboard.com/articles/business/chart-beat/9375563/doja-cat-nicki-minaj-say-so-number-one