また、カバーだけでなく各部のオリジナルソングも公開されている。リルハピが歌う「Playlist」はサビのハーモニーが色鮮やかな青春ポップソング。FYA'M'が歌う「Think About U」は、「Playlist」とはまったく雰囲気の異なる大人な雰囲気のR＆Bナンバー。パートに関わらず全員がメロディを歌い継いでいく作りで、それぞれの歌声をしっかり堪能できる。カバーだけでなく、オリジナル曲への期待も高まる2曲だ。

　今年4月には『関ジャム 完全燃SHOW』で、ゴスペラーズとNagie Laneをゲストにアカペラ特集が組まれたり、休止期間を挟みつつも復活を遂げ、今年にいたるまで『全国ハモネプリーグ』の開催が続くなど、根強く、堅実な人気を持ちつづけているのがアカペラだ。そこに、昨今活躍の場を広げている声優というエッセンスが加わることによって、新しい盛り上がりが生まれていくはずだ。音楽と声優、2つの世界が重なるり、その可能性がさらに広がることにも期待したい。

■満島エリオ
ライター。 音楽を中心に漫画、アニメ、小説等のエンタメ系記事を執筆。rockinon.comなどに寄稿。Twitter（＠erio0129）