新しい地図、『ななにー』で伝えた“新時代”の訪れ フワちゃんらとの交流、エンタメの可能性……変化の先に見出すより良い未来

 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾による、『ななにー』こと『7.2 新しい別の窓』(ABEMA)の#27が、6月7日にオンエアされた。毎月第1日曜日、7.2時間の生放送というスタイルを継続してきた『ななにー』。この番組だからこそ、毎回“今”をダイレクトに感じられる。

 新型コロナウイルスの影響により、先月は3人がそれぞれ別の場所からのリモート放送となったが、今月は久しぶりに顔を直接合わせることができた。とはいえ、見えないウイルスの脅威が消えたわけではない。ソーシャルディスタンスを保ち、3人やゲストの間は適宜、透明なボードで隔てられている。

 きっとこの先も、元の生活に完全に戻ることはないだろう。しかし、それは視点を変えれば、新しいワクワクを生み出せるチャンスにもなる。そんな「ウィズコロナ」を歩みだす私たちに、3人の笑顔がまた勇気と前向きな気持ちを届けてくれる放送となった。

新時代のキーワードは「エンタメ×新異業種コラボ」

 「『ななにー』日和だね」ーー厳しい外出自粛モードから、徐々に新しいフェーズに移り変わったことを象徴するように、オープニングは3人が屋外で太陽を浴びながらのスタートだった。稲垣の日傘男子は今年も健在。久しぶりの対面に草なぎが「稲垣吾郎くんの存在忘れちゃったよ(笑)」と冗談を飛ばすシーンも飛び出す。だが、STAY HOMEを通じて、香取には大きな変化があったようだ。長らく運動を全くしなかった香取が、ラジオ体操に始まり、ストレッチやヨガをたしなむようになっていた。さらに、この日も「エアロバイクを漕いできた」というから驚きだ。「これが2人の言ってた運動の気持ちよさ」だと気づいたと語る香取。

 『ななにー』ではそうした変化を恐れず、次に生かしていこうと呼びかける。なかでも興味深かったのが経済学者・岸博幸氏の提案だ。停滞した経済を大きく動かしていく中心を「エンタメ」が担うと力説する。K-POPアイドルが積極的に取り組んでいる3DやARなど最新技術を取り入れたオンラインライブ、ゲーム『あつまれ どうぶつの森』が行なったファッションブランドのデザイン配布などを例に、「エンタメ×異業種のコラボ」が今後のキーワードになってくるのではないかというのだ。

 これを前のめりで聞き入るのが、長年ライブ演出を手がけてきた香取。さらに、アートやファッションブランド「JANTJE_ONTEMBAAR」も手がけていることから「これ(デザイン配布)をやるには言えばいいんですか?」とノリ気な姿を見せてくれるのも頼もしい。ファンミーティングもソロコンサートも中止という苦渋の決断を強いられてきただけに、きっと次のイベント企画に生かされるに違いない。


 考えてみれば、稲垣はグルメ、小説、映画、花、カメラ。草なぎもギター、運動、デニム、ペット、料理……と、彼らはすでに「アイドル×新ジャンル」の開拓者だった。新時代のエンターテインメントも、彼らの「好き」からたくさんの「ワクワク」が広がっていくのではないだろうか。

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