ユナクはこの合宿で「性格を知りたかったのと、精神をキレイにしたかった」と話す。そうアイドルとは、歌やダンス以前にその人自身の「人間的魅力」が大切なのだ。メンバーを選べない、理不尽なルール、先の見えない孤独……どんな環境に陥っても、チームを信じて、自分を貫く気持ちの強さが必要なのだ、と。それは、ユナク自身がアイドルとして最前線を走ってきたからこそ、見えたものなのではないだろうか。

　この番組が、他のオーディション番組と大きく異なるのは、ユナクがG-EGG生たちを「僕の息子たち」と呼んでいる点だ。甘えや練習不足を厳しく指摘し、「ついて行けないと思ったら帰ってください」と叱咤するものの「落ちたからさよならってことはない」という。

　脱落したメンバーにもミッションを与え、成長を見守り続ける。ときには自分が出演するステージに立たせて経験を積ませることも。そして、いつかユナクのなかで多くの人にお披露目するレベルに達したと思えば、そのときにまたデビューという道も拓けるという、まさに親心のこもったプロジェクトなのだ。合格か脱落か、では終わらない、ユナクとG-EGG生の師弟物語。

　『G-EGG』は、すでに最終回を迎えているのだが、実はまだ厳密には完結していない。というのもユナクが新型コロナウイルスに感染してしまったことから、最終メンバーを発表する場の収録を終えていないのだ。ユナクの闘病を応援する意味も込めて、今こそ全12回を振り返ってみてはいかがだろうか。混乱の時期が1日も早く収束し、ユナクの元気な姿と、新たなアイドルグループ「NIK（エヌアイケー）」の誕生が見られる日がくるのを心待ちにしている。

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■番組情報
『G-EGG』
チャンネル：ABEMAビデオ
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