「10年後は極端な話、50人になっているかもしれない」（越野）

――なるほど。そのインプットはこれからも活かされていくと思うのですが、今回は「帰り道」が映画主題歌になったうえ、映画には俳優としても出演していますよね。演技の経験はあったのでしょうか。

越野：まったくないです。いち映画ファンとして、自分がスクリーンの中に入るという感覚自体にすごく違和感を覚えるというか（笑）。何度も見たことのある俳優さんと一緒にカメラに映るという体験にワクワクドキドキしたし、初めての演技は不安だらけでしたが、水田監督がOKを出してくれたときは、本当にホッとしました。

――この後どんなジャンルや文化と混ざり合っていくのか、楽しみです。西塚さんは、anderlustのメンバーとして活動しつつ、これからも各アーティストのサポートを引き続き行なっていくのでしょうか。

西塚：はい。今のところはそう考えています。ただ、サポート業になるとメインのボーカリストの方がいて、その方を引き立てることを中心にベースを考えるので、anderlustでは、ボーカルと対等な位置でベースを弾いていたいですね。ユニット自体も色々と変化していくと思うのですが、1音1音に妥協せず、ブレずに音楽的にクオリティの高いものだけを作っていきたいです。

――これから、ユニットとしての明確な目標はありますか。

越野：あまり具体的ではないですが、枠もジャンルも年齢も関係なく、前代未聞なことをやってみたいと思います。それが大きな規模になり、たくさんの人を良い意味で巻き込めたら嬉しいです。

西塚：僕はベタですが、武道館の舞台に立ちたいですね。そこからまた新たな目標もできるでしょうから。

越野：anderlustに関しては、どういうふうに拡張していくのかが見えない状態も含めて面白いと感じていて。10年後、この2人のままかもしれないし、極端な話、50人になっているかもしれないですよね（笑）。だからこそ、今後どのようになっていくかを、子どもの成長を見ているような感覚で皆さんに見守ってほしいです。

（取材・文＝中村拓海）

■リリース情報
Debut Single『帰り道』
発売：2016年3月30日
価格：
初回生産限定盤 CD+DVD￥1,620
通常盤　CD Only　￥1,300
＜収録曲＞
1.帰り道（映画『あやしい彼女』主題歌）
2.風船 ep.1
3.A.I.
4.帰り道　～Instrumental～（通常盤のみ）
＜DVD収録内容＞
DVD：「帰り道」MUSIC VIDEO + MUSIC VIDEOメイキング映像
Produced by 小林武史
作詞・作曲：小林武史・越野アンナ

anderlust　Official Site
https://www.anderlust.jp/