NGT48の劇場支配人、新潟進出の背景を明かす「ファンも来やすいしメンバーも稼働しやすい」

 対談後半では、速水氏が「テレビとアイドルの関係性が変わってきた」と前置きし、「いまはテレビより現場で、各地方のローカルアイドルが盛り上がっている。歌番組があれば成功する時代ではなくなっているのでは?」と質問。今村氏はこれを肯定しつつ「とくに新潟に関しては面積が広いので、劇場にきてもらうためのプロモーションをするために、各町に出向いて少しでも覚えてもらう」と足を使った戦略を展開していると語った。

 また、今村氏は「今までのグループは100万人以上の人口がある都市でやっていますけど、新潟市は約80万人。新潟県自体は約230万人くらいなんです」と語り、速水氏も「他の都市に比べて新潟は経路の違うところ」と新潟特有の難しさについてコメント。そんな新潟にグループを立ち上げた理由について、今村氏は「これまで日本海側にグループがなかったことと、東京まで2時間でいけるというアクセスの関係。ファンも来やすいしメンバーも稼働しやすい」と明かし、速水氏は「地方都市と東京が新幹線でつながると、そこから人が東京へ出ていくストロー効果が発生してしまうが、地方アイドルはそこに逆ストロー効果をもたらす存在になるのかもしれない」と、地方アイドルがもたらす経済効果について語った。

 ここで番組では、NGT48に地域の企業が注目していることの一例として、地元の蒲鉾企業や車検会社がCMにメンバーを起用していることを紹介。速水氏は「僕、中学高校と新潟なんです。新潟って、お菓子メーカーなどの日本中に知られている大企業が、ローカルCMを打っていることが多い」と述べ、今村氏もこれに同意しながら「色々応援してくださる企業さんが多い」と、タッグを組む企業が多い都市であることを語った。また、速水氏は「新潟って、もともとアイドル文化が根付いていたのでしょうか」と問いかけ、今村氏は「Negiccoさんの活躍などがあって、すでに根付いていた。NGTとNegiccoはファンの方も違うし、今の段階では住み分けができている」と、Negiccoを先輩としてリスペクトし、そのうえで違う道を模索していることを明かした。

 対談の最後には、速水氏が「テレビとアイドルの未来はこれからどうなっていくのでしょうか」と質問。今村氏はこれに「もう少し、アイドルが素顔を露出できるような番組が増えると良いです」と語り、番組が終了した。

 ほかにも、番組に届いた視聴者からの意見を紹介したり、アニメのアフレコ現場などをレポートした今回の放送。NGT48は、ほかのAKB48姉妹グループとどのように差別化を付けていくのか。引き続き経過を見守りたい。

(文=向原康太)

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