剛力彩芽ニューシングル速攻レビュー 叩かれたデビュー曲から「路線変更なし」の理由は?

 先頃、剛力彩芽のセカンド・シングル「あなたの100の嫌いなところ」が2月26日にリリースされることがアナウンスされた。それと同時にアートワークも解禁となり、すでにネットを中心に話題を独占し、「ジャケットが別人に見える」「自虐的なタイトルだ」などの意見も飛び交っているが、現時点では概ね好意的な評価が多い。では、肝心要の“サウンド”は、“歌”はどうなのか? 発売日まで約1カ月あるが、解禁となった音源をもとに最速でレビューに取りかかりたい。

 “アーティスト剛力彩芽”がデビュー作「友達より大事な人」からどのような成長・変化を見せているかは、多くの人がもっとも関心を寄せるポイントだろう。新曲「あなたの100の嫌いなところ」は「友達より大事な人」同様、作詞にいしわたり淳治、作曲・編曲はRyosuke“Dr.R” Sakaiが担当している。ただし、本作が前作と異なるのは、ドラマのタイアップ曲ということで、本日(1月17日)より放送されるドラマ『私の嫌いな探偵』(テレビ朝日系列)の主題歌となっているところだ。表題曲はこのドラマの主人公である二宮朱美が玉木宏演じる探偵、鵜飼杜夫に対するガーリーな心情がじつに可愛らしく描かれている。

 本作の与える印象は、前作と少々異なる。快活なガールズ・ポップ路線は前作と変わらないが、「あなたの100の嫌いなところ」は、“剛力彩芽ではなく二宮朱美”になりきっているため、そこから得られる声の表情や感情が異なっているからだ。海外アーティストがよく使用するオルターエゴ(別人格)的な見方をすることもでき(これはエミネムのスリム・シェイディ然り、ニッキー・ミナージュのローマン・ゾランスキ然り、ヒップホップ・シーンでは常套的な手法でもおなじみ)、もちろん彼女の場合は意図的ではなくタイミング的な問題で楽曲に反映したのだろうが、セカンド・シングルにして「剛力彩芽」が別人格を演じることで、アーティスト像に多様性を持たせたることに成功している。

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