『AION2』が好調スタート “新規MMO冬の時代”に風穴を開けられるか

新作MMORPG『AION2』(アイオン2)のグローバル版が10月5日よりサービス開始を迎え、世界中で大きな話題を呼んでいる。Steam版だけでも同時接続プレイヤー数が最大約40万人に達していたほどだ。
「新規MMOは成功しづらい」とも言われるこの時代に、なぜ本作は好調な勢いを見せているのだろうか。
本作はNCが手掛けるMMORPG『タワー オブ アイオン』の続編。プレイヤーは天族と魔族という2つの陣営に分かれ、壮大なスケールの戦いに身を投じることになる。なお基本プレイは無料となっており、協力して攻略を進めるPvEモードや相手種族のプレイヤーと戦えるPvPモードのほか、ソロプレイで遊べるコンテンツも用意されている。

MMOの運営と新規参入を難しくするもの
なぜ本作が大きな注目を浴びているかといえば、そもそも王道かつ大規模なMMORPGが今の時代では珍しくなってきているという事情がある。
近年でいえば『LOST ARK』や『New World』、『スローン・アンド・リバティ』といったタイトルが存在するが、『LOST ARK』の日本版は2024年にサービス終了。『New World』は2027年1月31日をもってサービス終了することが発表されている。
とくにこれらのタイトルに関わっていたAmazon Game Studiosが、MMOから撤退する動きを見せていることは象徴的だ。
ではMMOというジャンルの厳しさはどこにあるのか。たとえば大規模なサーバーを運営するための維持費、新たなコンテンツを供給するための開発費など、継続的にコストが発生する仕組みは大きな要因。また時間的な拘束という面で、“タイパ重視”のユーザーに合わないのではないかという指摘もある。
また日本では『ファイナルファンタジーXIV』、海外では『World of Warcraft』といったタイトルが長く覇権を握っているため、新規参入が難しいという面もあるだろう。MMOではゲーム内で遊べるコンテンツの量が重要である上、一度ユーザーのコミュニティが形成されれば“移住”のハードルが高くなるからだ。
一方、MMOとして構想されながら、シングルプレイ作品へと方向転換した例もある。
たとえば今年3月にリリースされたPearl Abyssの『紅の砂漠』は、当初MMOとして開発が始まったが、途中でシングルプレイ向けのオープンワールドに変更されたという経緯がある。開発者の発言を読むかぎり、その理由は“新規MMOの難しさ”とは関係がなく、あくまでゲームとしての完成度を上げるためだったようだ。(※1)
しかし方針転換の結果として幅広いユーザー層に届き、「GOTY候補」と言われるほど高い評価を得ることになった。
『AION2』が掲げる、自分のペースで楽しめる設計

そんななか、王道MMOとして真正面から時代に挑戦した『AION2』が好調であることは注目に値するだろう。その背景を考えるうえでは、遊びやすさを意識した設計にも目を向けたい。
たとえばリリース当初には、圧倒的な自由度の“キャラクリ”を実装していることが大きな話題に。また、他のMMOと比べて課金の必要性が低く設計されていることもよく指摘されている。さらに開発者インタビューでは、PvEやPvP、ソロプレイでの遊び方をしっかり用意することで、自分のペースで楽しめるようにするという意識も語られていた。

新規MMOの“冬の時代”に、『AION2』はどこまで多くのユーザーを獲得できるのか。さらなる熱気の拡大を期待したい。
参照
※1 https://store.epicgames.com/news/crimson-desert-interview-will-powers-transcend-genre-boundaries?lang=ja
※2 https://game.watch.impress.co.jp/docs/topic/special/2124391.html






















