アドビとNVIDIAが戦略的提携を拡大 PhotoshopやPremiereなど主要ツールのAI処理を最大2倍高速化

アドビとNVIDIAが提携拡大 AI処理を高速化

 アドビとNVIDIAが、3月に発表した戦略的パートナーシップをさらに拡大することを発表した。両社の協業拡大により、Adobe Photoshop、Adobe Premiere、Adobe Substance 3D、Adobe Frame.io、Adobe Brand Conciergeが最適化され、AIを活用した制作、プロダクション、パーソナライゼーションのプロセスが高速化される。

 3月の提携は、アドビのクリエイティブおよびマーケティング向けワークフローやモデルに、NVIDIAのオープンモデル、ライブラリ、研究成果、アクセラレーテッドコンピューティングを組み合わせるものだ。

 クリエイティブアプリ領域では、Photoshop、Premiere、Substance 3Dが、NVIDIAが今月ローンチした「RTX Spark」スーパーチップの統合メモリとAI演算性能を活用する。AI処理、編集、カラー、エフェクトが最大2倍高速になるという。Photoshopは、GPUアクセラレーションによる合成処理を軸に再設計され、「削除ツール」や「ガウスぼかし」「ライトリーク」などのエフェクトをキャンバス上で直接適用できる。Premiereは、再生、レンダリング、エフェクト、カラー、AIツールなど負荷の高い工程がRTXで高速化され、「スピーチを強調」や「オブジェクトマスク」で速度向上が見込める。Substance 3D Painterでは、テクスチャリングで最も重い工程が高速化される。

 Frame.ioでは、NVIDIAのGPUを使ってクラウド上の動画処理とコンテンツ検索を高速化した。動画のデコードにはNVDEC、前処理と埋め込み生成にはTensorRTとCUDAを使う。一部のトランスコードと検索の処理での初期結果として、埋め込み生成が約5倍高速になり、P95処理遅延が4〜5倍改善、検索用プロキシが約80%小さくなったという。アップロードした素材を早く検索できるようになり、大規模なライブラリも効率よく更新できる。

 Brand Conciergeは、NVIDIAのオープンモデル「Nemotron」で最適化された。企業向けに、柔軟で効率的な高品質の会話体験を大規模に提供できるとしており、提供開始は年内の予定。NVIDIA自身も、NVIDIA.comで顧客ニーズに合わせた対話を行うためにBrand Conciergeを採用する。組織のデータやコンテンツに基づく、文脈に沿った応答を目指す。

 なお、11月10〜12日に開催されるAdobe MAXで、両社がハードウェアパートナーとともに最新の成果を披露する予定だ。

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