k4senのVTuberブランド「UltraLMTM」にRIOT MUSICの『VRChat』音楽フェス……新たな風が吹くバーチャル業界

新たな風が吹くバーチャル業界の最新情報

 VTuber、XR技術、メタバース――様々な“バーチャル”に関するトピックは、日々多く生まれている。企業による巨大な施策から、個人によるマイクロだが熱気あふれる取り組みまで、その規模は様々だ。

 連載「Weekly Virtual News」では、一週間のうちに起きた“バーチャル業界”に関連する様々な話題をピックアップ。ニュースとして紹介するだけでなく、筆者の独断と興味関心からフックアップしたいトピックも取り上げる。

k4senプロデュースのVTuberブランド「UltraLMTM」が始動

 プロeスポーツチーム「ZETA DIVISION」に所属するストリーマー・k4senがプロデュースするVTuberブランド「UltraLMTM(ウルトラリミテム)」が本格始動した。

 9月28日に6名の在籍タレントたちが発表。女性5名、男性1名の構成だ。10月5日と6日には初配信が行われ、VTuberとして活動を開始。エンジニアおよび広報として、マスコットのような姿をした担当者の存在も明かされた。

UltraLMTM Patch1.0 「THE LMTM AWAKENS」 Trailer

 eスポーツ業界におけるVTuber起用は、近年ではREJECTがめざましい勢いで所属タレントを増やし、拡大を続けている。そんな中、eスポーツ業界でも特に影響力のあるk4senが手ずからブランドを立ち上げ、VTuber運営に乗り出してきたのは興味深い展開だ。

 なお、k4sen本人も最近、白くてもちもちなVTuberの姿を一応獲得している。この姿を用いて「UltraLMTM」所属タレントとの絡みが発生するかは未知数だ。

RIOT MUSICが『VRChat』で大規模音楽フェスを開催

 バーチャルアーティスト/タレント運営だけでなく、2026年は『VRChat』関連事業も推進しているRIOT MUSICが、大型バーチャル音楽フェス『ESPERA -AdHoc Live Festival 2026-』を開催する。

 11月20日~22日に開催され、前半2日間は無料、最終日のみ有料の公演となる。RIOT MUSICだけでなく、カルチュア・エンタテインメントも共催として参加。制作はRIOT MUSIC公式ワールド「AdHoc」を手がけたMIGIRIが担当する。

 開催場所はやはり『VRChat』。参加方式などは現時点では明かされておらず、出演者についても10月から発表していくという。RIOT MUSICはすでに「AdHoc」を用いた公式音楽ライブイベントを2度開催しており、この拡大発展となるのか、また新たな基軸となるかは今後のお楽しみになりそうだ。

VEE所属の天籠りのんが、すぺしゃりてへ電撃移籍 その舞台裏とは?

 9月30日に、ソニーミュージックのバーチャルタレント育成プロジェクト・VEEが運営を終了した。そのタイミングで各所属タレントは独立していったが、唯一、天籠りのんは移籍という道を選んだ。

 同日に実施された3D音楽ライブ内で、天籠りのんはGREEグループのすぺしゃりてへの移籍を発表。同じライブにゲスト出演していた、元VEE所属、現すぺしゃりて所属の安心院みさの隣で明かす、電撃発表となった。天籠りのんは特に歌に秀でたタレントだが、麻雀への熱量の高さや、RTA的なゲームの遊び方ができる点が、すぺしゃりての目に留まったようだ。

 個人活動期間を挟んだ安心院みさと異なり、月をまたいでシームレスに所属を移すことは、VTuber業界でもまだまだ比較的めずらしい。タレントの権利を尊重するVEEの姿勢が、最後にも活きた展開と言えるだろうか。

 なお、移籍後に行われた天籠りのんの初配信では、この移籍劇の舞台裏についても語られている。

【 初配信 】こんこも〜!ワルです!!【 #天籠りのんすぺしゃりて移籍 】

 所属事務所終了が告げられた後にタレントへどんな連絡が寄せられるか、交渉のテーブルではどんなことが話されるのか、移籍にあたりどんなもの必要になるのか、といったことがかなり赤裸々に語られているので、気になる人はチェックしてみることをオススメする。

老舗VTuber企業バルスが、個人向けエージェント事業を開始

 2018年から活動する古参VTuberユニット「MonsterZ MATE」が所属するバルス株式会社は、10月1日に個人活動VTuberを支援するエージェント事業を開始した。

 直所属である「MonsterZ MATE」はもちろん、「Roselta」(猫瀬乃しん・白雪みしろ)、塚本のべるら計10組が初期メンバーとして参加している。

 バルスとしてはあくまでも所属タレントの拡充を狙いにしているようで、そのためにエージェントタレントの独立性を尊重しつつ、個人ではハードルの高い領域を企業としてカバーする方針だという。具体的には、個人配信の収益は100%VTuber側へ還元するほか、自社3Dスタジオの無償貸出、さらにライブ制作からグッズ制作・販売までワンストップで支援するようだ。

 バルスは直近で吉本興業グループへの参画も発表しており、吉本が持つタレントマネジメントのノウハウを活かしつつ、エージェント事業としてVTuberをアサインする形をとることで、より柔軟性を高めた事業展開を進めていくことが狙いのように見える。

 VTuber関連企業としてはかなりの長命になってきたバルスだが、このタイミングでまた新たなフェーズへと進み、息の長い事業へつなげていくことが期待されていそうだ。

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