“モンハン苦手”な筆者が「もっと狩りたい!」 『ワイルズ:アセンダンス』試遊で夢中になったブーストの爽快感

先日開催された東京ゲームショウ2026における最大の目玉の一つといえば、『モンスターハンターワイルズ:アセンダンス』だろう。「モンスターハンター」シリーズ恒例の超大型拡張コンテンツが、遂に『ワイルズ』にやってくるのだ。実際、会場の様子を見るだけでも、高まるブースの熱気から、その注目度の高さを感じることができた。
今回、幸いなことに、2027年の発売に先駆けて試遊の機会を得ることができたのだが、正直なところ、オファーをいただいた時の率直な感想は「どうしよう......」だった。実は、私はまったく「モンハン」が得意ではない。なかなか戦い方のコツを掴むことができず、『モンスターハンターライズ』や『ワイルズ』の経験自体はありつつも、その都度モンスターに追い回され、蹂躙される日々を過ごしていた。
「もっと適任がいるはず!」と思いつつも、せっかくの機会だ。事前に『ワイルズ』を復習しつつ、当日は興奮に沸き立つ経験者勢を横目に見ながら、「うまくレポートできるだろうか......」と不安な心持ちで会場へと向かっていった。
結論から書くと、試遊を終えて真っ先に感じたのは、「楽しい!!!もっと遊びたい!!!!」というものだった。もちろん、「モンハン」が楽しいのは当たり前だ。ただ、それ以上に「アセンダンス」で追加された要素が、自分にぴったり合っているように感じられたのだ。
セクレトと空を駆ける「雲居の遺跡群」の開放感
冒険の舞台となるのは、『ワイルズ』本編の数年後、古龍ラオシャンロンの襲来を受けて新たに築かれた拠点「マドイ」と、その先に広がる太古の遺跡「雲居の遺跡群」。何と言っても大きなインパクトを誇るのは、広大な青空の下に浮かぶ浮島だろう。これまでの拡張コンテンツにおいても、本編との視覚的なコントラストは重要なポイントとなっていたが、広大な砂漠地帯を中心とした『ワイルズ』から今回の「アセンダンス」への変化は、ひと際目を見張るものだ。
今回の試遊では一つのフィールド(恐らく序盤)のみを探索することができたが、視界いっぱいに広がる豊かな自然や、神秘的な遺跡群、美しい青空が生み出す開放感が十分に感じられた。フィールドは複数の浮島が連なる形で構成された、縦方向に長いレベルデザインとなっているが、乗用生物のセクレトに乗れば、上昇気流を活用したり、そのまま滑空したりと、落下や迷子といったストレスを感じることなく思った通りに移動することができる。自由に空を駆け回りながらモンスターを追いかける感覚は想像以上に楽しく、つい景色に見惚れてしまうほどだった。
「俺のターン!」を生むブースト 狩りに加わった新たなリズム
肝心の狩猟についても、「アセンダンス」では新たなメカニクスが導入される。それが「ブーストブレイサー」だ。戦闘中、新たに導入される専用のゲージが一定量溜まると、特定の操作で「ブースト発動アクション」を行うことができる。これ自体が通常攻撃の何倍もの威力を誇る強力な攻撃であることに加え、発動することで「ブースト状態」へと移行する。この状態では、アクション性能自体の強化に加えて、新たな技や派生アクションを使うことができるようになる。
最初にアナウンストレーラーを見た時は、「楽しそう!」というくらいの感覚だったが、実際に触ってみると、その印象は良い意味で大きく変わった。ブースト時の火力が想像以上に高く、狩猟全体に大きなリズムが生まれたのである。要するに、これはゲージ式の「超必殺技」と言えるだろう。同じくカプコンが手掛けている『ストリートファイター6』の「スーパーアーツ」(SA)が、感覚としては近いかもしれない。
巨大なモンスターを相手に必死で攻撃と防御を続けていると、ゲージが溜まり、「ブースト発動アクション」を繰り出すと「ブースト状態」へと移行する。それまではただただ圧倒されるだけのモンスターたちに対して、この瞬間だけは「俺のターン!」と言わんばかりに猛攻に徹することができる。さらに、「アセンダンス」に伴うリファインアップデートで、セクレトに乗らずにメイン武器とサブ武器を切り替えられるようになり、戦況や仲間の状況に合わせて、好きな武器で「ブーストアクション」を発動できるため、例えば基本は近距離で攻めつつ、ブーストは遠距離で、といった戦略も簡単にできるようになった。
今回の試遊では、3種類のクエストから中難易度の「アラケータ討伐クエスト」を選び、「雲居の遺跡群」を舞台に、新モンスター「噴衝鳥アラケータ」に挑んだのだが、複数羽で行動しながら、勢い良く突進したり、大きな羽で目の前を一掃したり、滑空して勢いよく地上に降りてきたりといった動きに最初は(予想通り)ボコボコにされてしまった。しかし、それでもめげずに抵抗を続けていると、「ブースト発動アクション」の瞬間が訪れる。すると、必死で振っていた大剣(アルシュグラディオ)が鮮やかな火花を纏い、大ダメージを与えることに成功したのだ。さらに、そのまま勢いは止まらず、ブーストした派生アクションで次々と高火力のダメージが積み重なっていく。一定時間が経過すると「ブースト状態」は終了してしまうが、再び抵抗を続けるなかでも「もうすぐ発動できる...!」とモチベーションを維持し、次の「ブースト発動アクション」によって、それまでに溜めたフラストレーションを一気に放出させる。この気持ち良さに、すっかり病みつきになってしまった。
得意でなくても、次の一撃が待ち遠しい
元々、「モンスターハンター」シリーズといえば、巨大なモンスターを相手に、多種多様な武器を使い、長い時間をかけながら決死の戦いを繰り広げる「大いなる狩り」の感覚こそが最大の魅力となっていた。「アセンダンス」では、従来のモンスターを起点とした大きな戦闘のリズムに対して、「超必殺技」のようなプレイヤー側の小さな(だが確かな手応えを感じられる)リズムを追加することで、より「狩り」をダイナミックなものへと引き上げているのである。
思っているよりも大きな変化であるため、もしかしたら馴染めないというプレイヤーもいるかもしれない。だが「モンハン」が得意ではない私のようなプレイヤーにとっては、戦い続けるモチベーションを高める上でも、かなり大きな効果を生み出しているように感じられた。
浮遊する太古の遺跡「雲居の遺跡群」を舞台に、セクレトとともに空を自由に駆け回りながら冒険し、新要素「ブーストブレイサー」で超必殺技のようなダイナミックな戦闘を生み出す『モンスターハンターワイルズ:アセンダンス』は、単なる拡張コンテンツに留まらない、さらにシリーズの間口を広げる可能性を感じさせる仕上がりとなっていた。最初は不安を感じていた今回の試遊だったが、今では、2027年の発売を心待ちにしている自分がいる。



























