『パルワールド』モバイル版の展開が話題に “日本発”新規IPを生んだインディースタジオの次なる一手
モンスター育成オープンワールドサバイバルクラフトゲーム『Palworld』(パルワールド)の新作モバイルゲームとして、『パルワールドオンライン』が開発中であることが発表された。怒涛の快進撃を続ける“日本発”新規IPの行く末に、熱視線が注がれている。
『パルワールド』は日本のインディースタジオ・ポケットペアが生み出した作品で、「パル」と呼ばれるモンスターたちを捕まえて働かせたり、一緒に戦ったりできるオープンワールドゲーム。約2年半にわたってアーリーアクセス版が公開されていたが、7月10日に正式版となる「1.0」がリリースされた。このタイミングで多くのゲーマーがプレイしたようで、Steam同時接続者数が85万人を超えるほどの勢いを記録していた。
『パルワールドオンライン』はマルチプレイのハードルを下げるか
そんな同作の新たな展開として発表された『パルワールドオンライン』は、MMORPGの要素が強いゲームになるようだ。プレスリリースによると、本家『パルワールド』を「モバイル向けに再構築したタイトル」となるようで、協力・対戦や共同拠点づくりといったオンラインマルチプレイを軸として、「本作独自の物語設定やオリジナルストーリー」も取り入れるという。(※)
『パルワールド』でもオンラインマルチプレイは可能だが、公式サーバーを利用する以外には、個人で専用サーバーを立てたり招待コードを利用したりする必要があった。サーバー立てに関しては『ARK: Survival Evolved』や『Rust』といったいわゆる“箱庭ゲー”の経験者にとっては馴染み深いシステムだが、それ以外のユーザーにとっては少しハードルが高いのも確かだ。
『パルワールドオンライン』がどのような仕様になるのかはまだ分からないが、MMORPGのような手軽さでマルチプレイに参加できるのであれば、興味をもつユーザーは多いのではないだろうか。
またUIや操作性などもモバイル向けに最適化されるようで、スマートフォンでどこでもプレイできるという点でも昨今の需要に合っている。完成度次第では、『パルワールド』のユーザー層をさらに広げる起爆剤となるかもしれない。
2つのモバイル版から見える『パルワールド』のIP展開戦略
なお『パルワールド』のモバイル展開は同作だけでなく、『パルワールドモバイル』というタイトルのリリースも発表されている。こちらはMMOとして再構成するわけではなく、PC版『パルワールド』をモバイル版に落とし込むようなコンセプトになりそうだ。
ここで注目したいのは、2つのモバイル版がいずれもポケットペアの自社開発ではないこと。『パルワールドオンライン』はシンガポールに本社を置く企業Garenaが、『パルワールドモバイル』は韓国のKRAFTONが開発を請け負う形だ。
ヒット作の多いポケットペアだが、大手ゲーム会社ほどの開発リソースは有していないものと思われる。そのためモバイル版のノウハウがある外部の企業に委託する形で、自社IPを展開させていく方針は、手堅い戦略と言えるだろう。
こうして海外の企業と契約を交わせるようになったのは、『パルワールド』がIPとして大きく成長した結果に他ならない。IPのブランド力が上がった後は、それをどの程度マルチに展開させていくかという戦略が必要になる。その第一歩として、まずは各種モバイル版の成功を祈る。
参照
※ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000063633.html