世界一の携帯電話評論家・山根康宏のスマホ進化論(第26回)
「パスポートサイズ」がちょうどいい サムスン『Galaxy Z Fold8』が切り開く、新しい折りたたみスマホの世界
サムスンはロンドンで新製品『Galaxy Z Fold8』を発表した。横折り型の折りたたみタイプのスマートフォンだが、Galaxyシリーズでこれまでになかった新しい形状を採用している。閉じたときの大きさはまるでパスポートのようなサイズで、閉じたままでも写真撮影や動画視聴がしやすい、新感覚の画面サイズを特徴とする製品だ。
「第三の折りたたみ」と呼べる新しいデザイン
『Galaxy Z Fold8』の形状は一般的なスマートフォンよりも縦方向が短く、横方向がやや広い大きさとなっている。ディスプレイのサイズは5.6インチだが、縦横比は16:10。一般的なスマートフォンより横方向が広い画面比率となっている。
背面には5000万画素カメラを2つ搭載。広角と超広角で、望遠は省かれた。とはいえ高画素センサーを活用したデジタルズームにより、2〜4倍程度であればSNS用途には十分実用的な画質が得られる。
本体サイズは81.9 x 123.9 x 9.7mmで、重量は201g。横折型のスマートフォンとしてはかなり軽い。横幅が若干あるものの、片手でも十分持てる大きさだ。
本体を開くと大きな画面が使えるのが『Galaxy Z Fold8』の大きな魅力だ。7.6インチ、縦横比4:3の画面を使うことができるのだ。この画面で最大3つの画面を分割して表示もできる。
さらに動画を視聴する際も、画面のほぼいっぱいに表示ができる。一般的なスマートフォンよりも表示サイズが大きいので、映画ならより迫力ある動画を、音楽ビデオならより臨場感あふれる体験が得られるのだ。4:3の画面サイズは写真や電子書籍、Web閲覧などと相性が良い大きさなのである。
開いたときの本体サイズは161.4 x 123.9 x 4.5mmとかなり薄い。開いたままでも楽に持ち運ぶことができるだろう。
本体を改めて閉じて、カメラを起動すれば、これも画面全体がプレビューとして表示されるため、被写体に没頭して撮影ができる。一般的なスマートフォンにくらべるとより撮影により集中できるわけだ。スマートフォンで写真を撮影するのがより楽しくなるだろう。
閉じた状態の縦表示は電子ブックやコミックを読むのにも適している。『Galaxy Z Fold8』の画面サイズは、閉じても開いても、とにかく様々なコンテンツを表示するのに適しているのである。いままで折りたたみスマートフォンのことをなんとなく聞いたことがある人は、ぜひ実機を触ってこの新しい体験を試してほしい。
『Galaxy Z Fold8』のカラーバリエーションはラベンダー、グラファイト、クリーム、ピスタチオ(サムスン限定販売色)の4色つで、価格は26万9880円となっている。ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルからも販売され、各社からは割引プランも提供される予定だ。予約はすでに始まっており、8月7日から販売される。
同時にSamsungは従来から継続している大型の横折りモデル『Galaxy Z Fold8 Ultra』と、縦型のフリップ式「Galaxy Z Flip8」も発表した。「開いて使う」ことを追求した2機種に加えて、閉じた状態でも快適に使えるサイズを追求した今回の『Galaxy Z Fold8』が加わることで、同社の折りたたみスマートフォンは3つのラインアップとなった。選択肢が広がった今、そろそろ折りたたみデビューしてみてはいかがだろうか?