“いい音が好きな人に、気軽に足を運んで欲しい” 『リアルサウンドテック×野村ケンジ オーディオLABO Session1』が大盛況のうちに終了!

「Initial A」

オーディオガジェットのモノ作りにチャレンジするコミュニティ「#オトモノ」で生まれたアイデアをベースに多彩なプロダクト制作にチャンレジする安藤氏。

 オーディオ評論家の野村ケンジ氏協力の下、音にこだわったものづくりに挑戦していくコミュニティ「#オトモノ」から生まれたブランドが「Initial A(イニシャルエー)」だ。代表を務める安藤さんは某社でプロダクトプランナーやデザイナーを経て独立。オーディオガジェットの可能性、特にリケーブルイヤホンの面白さに惹かれ日々、可能性を追求しているという。

一番左にあるのが安藤氏がオススメするリケーブルイヤホンの「結(ゆい)」。

 野村氏の盟友でもある安藤氏にオススメアイテムを尋ねたところ、「まずは、結(ゆい)を知ってもらいたいですね。リケーブルでも珍しいインナーイヤー型のイヤホンになります。カナル型が全盛の時代ですが、インナーイヤー型の方が使いやすいというユーザーさんも意外と多く、潜在的なニーズはあります。最近では海外ユーザーからも“世界でも珍しいイヤホン”とコメントを頂戴するのが嬉しいです」(安藤氏)とのこと。

 またコミュニティを通じて続々と新アイテムを開発しており、現在はゲーミング用のりケーブルイヤホンを開発中で会場ではプロトタイプが披露されていた。「#オトモノ」ではゲーム好きのユーザーさんも集まってきており、「今後はゲーム×オーディオガジェットの可能性も探ってみたい」とのこと。今後の展開が楽しみなブランドだ。

「HIFIMAN(ハイファイマン)」

HIFIMANの高級ヘッドホン&ヘッドホンアンプも3種類準備され、自由に試聴可能。この他に完全ワイヤレスイヤホンも3モデル並んでいた。

 アメリカで2007年に誕生したHIFIMANは、ヘッドホンやイヤホン、オーディオプレーヤーを発売しているブランドで、日本でもファンは多い。今回は、先日発表された『SUSVARA UNIVEILED』とGolden Waveのヘッドホンアンプ『PRELUDE』という組み合わせでの試聴体験が可能だった。

 『SUSVARA UNIVEILED』は超高級モデルだが、もう少しお手軽な価格帯の製品を聞きたいという方のためにヘッドホンシステムの『mini Shangri-La』や『ANANDA NANO』なども置かれており、来場者の予算や希望に応じたヘッドホン体験ができる貴重な空間になっていた。

会場の案内を担当してくれた鶴田麗子さんにも、HIFIMANの新製品『mini Shangri-La』を体験してもらいました。

 この展示について野村氏は、「『SUSVARA UNIVEILED』は、パーツのひとつひとつまでじっくり吟味し、細心の注意を払って組み上げ、仕上げていった製品だと感じました。結果として、上質のお酒みたいに、すーっと体に入ってくるような音が実現されていますね。その点が本当に素晴らしいので、ぜひ皆さんに聞いてもらえればと思っています。

 また完全ワイヤレスイヤホンの『SVANAR Wireless』シリーズは3モデルを展示していますが、それぞれお値段もスペックも違います。その中で自分に一番あった製品はどれかを聞き比べて選んでもらいたいというのが、僕がイベントやってく上でのテーマでもあります」と、ご自身の思いも込めて語ってくれた。

「Shanling」「ELAC」

ShanlingのCDプレーヤー『EC Smart』とELACのアンプ内蔵スピーカー『DCB41-DS』をつないだシステムも展示。
シンプルな構成ながら、自然で心地いい音楽を再生していた。

 「Shanling」は、ハイレゾポータブルプレーヤー、ポータブルアンプ、ヘッドホン、SACD/CDプレーヤーといった様々なオーディオ製品の研究開発、生産、加工、販売を行っているブランドだ。

『EC Smart』のデザインが気に入った様子のおふたり。
Bluetooth経由でもCDの音を再生できますよ、という野村さんの説明にびっくりした様子でした。

 今回は新製品の自立型CDプレーヤー『EC Smart』に、ドイツEALCのアクティブスピーカー『DCB41-DS』を組み合わせたコンパクトシステムを展示、心地いい音を奏でていた。この音に引き寄せられる来場者も多く、どんな接続方法なのか、どんな使い方ができるのかといった点について野村氏に質問している人も見かけられた。

 他にもバッテリー内蔵ポータブルCDプレーヤー『EC Mini』やiBasso AudioのポータブルDACアンプ『DC-Elite』といった製品も並べられ、興味深そうに製品を眺めている来場者も多かった。

ウォークマンの初代モデルを彷彿とさせる『DPS-L2』。
最大で384kHz/32ビットのリニアPCMとDSD256の再生が可能で、4.4mmバランス/3.5mmアンバランスヘッドホン出力も備えている。

 これらの製品を展示した狙いについて野村氏は、「『EC Smart』はディスクがむき出しのままで再生できるシンプルなCDプレーヤーですが、とにかく佇まいが可愛い。デザインや色、置き方にこだわる、蔦屋書店のお客さんのような人にはぴったりじゃないかと。今回、会場での限定先行販売を実現していただきましたが、いち早く入手できる貴重な機会ということもあって、自分用にも買って帰りたいと思っているんです」と、自分が選んだ製品への愛着も含めて語っていた。

HIFIMANの『SUSVARA UNIVEILED』。100万円を超える超高級モデルの音が体験できるのも、たいへん貴重な機会です。

 最後に野村氏に今回のイベントの満足度と、これからの展開を訊ねてみた。

 「今回第一回のイベントを実施して、色々な課題も見えてきましたので、そこを修正することで、最初にお話したような体験をお客さんとメーカー担当者に届けることができればいいなと思っています。実は第二回を年内に実現しようと企画を進めているところなんです。

 イヤホンやヘッドホンが気になっている人が、こんなイベントをやっているなら、ちょっと代官山まで行ってみようか、みたいなノリで参加してもらえるといいなぁと思います。いい音は人生を豊かにしてくれますので、音を聞いて好きだと思えたら、製品を買ってもらえると嬉しいですね」(野村氏)

 これまでのオーディオイベントとは一味違う試みである『オーディオLABO Session1』の、さらなる展開が楽しみだ。

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