『フリースタイル日本統一』#22ーー決勝戦で輪入道vs裂固の“師弟対決”が実現

輪入道 v.s. 裂固、師弟対決のポイントは“弾みで出たライムの返し方”

 その後、歩歩は自身と同じ立ち位置の4番手・輪入道と対決。おそらく審査員も含めて、明らかに体力切れの歩歩を“早く倒してやってほしい”と思っていたことだろうが、その願いもようやく実現。3-2の僅差だったものの、ようやく歩歩がステージから去った。

 すると、次なるバトルは、輪入道 v.s. 泰斗 a.k.a.裂固の“師弟対決”に。かつて、前身番組『フリースタイルダンジョン』にてモンスターを務めたもの同士、という簡単な言葉では語りきれないほど、裂固は輪入道からたくさんのことを学んできた。逆もまた然りだろう。

 そんな見応えしかないバトルの結果は、4-1で輪入道の勝利に。手数の多い一戦だったが、 輪入道の余裕さ……言い換えれば一枚上手だった部分がよく表れていたのが、裂固が放った“商店街”の返しの部分。

 裂固は〈喧両成敗 俺は証言台に立たされた 想定内 いや想定外 奇想天外 まるで商店街みたいなもん アンタとマイク交わしたら当然ハイだろ?〉と、おそらくライムの弾みから流れとしては綺麗だが、文脈上はほとんど関係ない言葉を並べてしまった。が、輪入道はその言葉を抱え直して〈どっか行かんといかんの? いや違うよ ずっと自分の地元に居りゃいいよ だから商店街のショーウィンドウ よりも俺のパンチライン 起こしてるぜ脳震湯〉と、文脈に乗せ直してみせる。

 あくまで勝敗を決定づけるポイントではないが、こうしたバトル中の余裕ぶりや、脊髄反射以外でライムをしてみせる部分もまた、この番組を楽しむ上で、我々の視聴スキルも磨かれた部分だったのではないだろうか。

 ということで、TEAM東海は残すところ、あと一人。しかも残っているのは、ここまで本人曰く「意味がわからん」という結果続きな呂布カルマである。ここまで2戦0勝。黒星続きの男に最後、勝利の女神は微笑むのか? 次回、この天下分け目の戦いにも、いよいよ決着がつく。

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