“聞いておもしろい”メイク動画が長年愛される秘訣？

　2本目のメイク動画は、まあたその代名詞でもある“詐欺メイク”企画となっている。幾度となく詐欺メイク企画を投稿してきたまあたそだが、いまだに人気が衰えないのは、エピソードトークのおもしろさと、メイク前と後での変化の大きさにあるのだろう。

　詐欺メイク動画で視聴者に求められるのは、メイクのどの過程で大きく変貌を遂げるかだ。その瞬間を見たいという気持ちで視聴者は動画を再生するのだが、まあたそはエピソードトークもおもしろいため、メイク以外のシーンも楽しむことができる。

　今回の動画では、自身のすっぴんのことを「おじさんおばさん少年」と表現し、「息子をスポ少に入れてるスポーツに熱狂的なお母さん」とコメント。序盤でしっかりと視聴者の心をつかんでから、本命であるメイクシーンに突入する。視聴者からのコメントも、メイクについてより、まあたそのエピソードトークや笑えるシーンについての反響が多く集まっている。

　なかでも、今回の動画で披露していた息子のバレンタインエピソードはオチもしっかりとあり、視聴者からのコメントも多く寄せられている。メイク動画でありながら別の部分でも視聴者を楽しませられるからこそ、長年まあたそのメイク動画は飽きられることなく人気なのだろう。

　メイク動画は集中して見るコンテンツというよりは、視聴者自身もメイクをしながら流したりなど、“ながら見”に適しているジャンルでもある。メイクの参考にしつつも“耳で聞いておもしろい動画”なのかというところが、人気のポイントになってくるのだと考える。

　“メイク動画”と“一児の母”という2軸の企画で急上昇入りをしたまあたそ。ひとつの方向性に頼り切らずに活動しているからこそ、今回の結果を生み出したのだろう。型にハマらず視聴者を魅了させ続けることは、クリエイターにとって必要な要素のひとつなのかもしれない。