『フリースタイル日本統一』#13ーー“名パンチライン”誕生も最強の前では為す術なし
晋平太&TKda黒ぶち、背水の陣を覆せるか?
結果は4-1で、FORKが勝利。その後もTEAM埼玉より、3番手の晋平太を5-0の圧勝で、大将のTKda黒ぶちは3-2の接戦を制し、初陣ながら綺麗に“3タテ”。料理長ならぬ“板前”の仕事ぶりで、気づいたときにはTEAM神奈川が勝利を収めていた。
言わずもがな、無敵のフリースタイラーの異名をとる晋平太と、ベテランMCかつ、ここぞという場面に強いTKda黒ぶちのこと。彼らが弱かったわけではまったくない。しかもそれぞれ、晋平太は〈045 四の五の言えんぞ 042の前 ジ・エンド〉〈俺が伝説のゴールデンマイク どう生きてきたか説明不要〉、TKda黒ぶちも〈どう生きてきたか説明不要 教科書を捨てるだけが美学じゃない 俺はこのHIP HOPの文化にBig upしたい〉〈ルートがある 点と点が線となる瞬間 俺のスタイルはセントラルな言語学さ〉と、それぞれのスタンスがハッキリと伝わる名パンチラインを刻み込んでいる。それなのに、だ。
ラップにおけるフロウは、音源よりもバトルでの方がパターン化もイメージもされやすいものだが、そうはいっても書き起こした文字面を眺めただけで、これほどフロウが思い浮かぶ内容も多くはない。晋平太もTKda黒ぶちも、そこに込めた熱量すら伝わってくるくらいだ。ただ、もう一度だけ言う。相手は最強の板前。FORKが織りなすフリースタイルの太い幹を、今回は根っこから引き抜くこと叶わず、ともに敗退となった。
結果、TEAM神奈川は崇勲を吸収(ちなみに崇勲は埼玉だが、奥さまは横浜出身らしい)。同チームはまたしても、“最強の保険”に追加加入する順風満帆な次戦進出を決めた。
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