『フリースタイル日本統一』#12ーー事実上の決勝戦は“かわいい担当”が鍵を握る? 

崇勲、あれから約6年ーー“かわいい担当”の実力はなお健在

  続いての対戦カードは、TEAM埼玉(K-rush×TKda黒ぶち×崇勲×晋平太)v.s. TEAM神奈川(FORK×句潤×SANTAWORLDVIEW×輪入道)。各チームに助っ人として晋平太、輪入道が加わったことでますます、以前にも記した“事実上の決勝”感が強まった。“本当に誰が勝てるんだ?”と思える夢のラインナップだが、このうちどちらかが2回戦で敗退してしまうことが、この上なく惜しい。

 バトルの結果は順に、崇勲 v.s. SANTAWORLDVIEW(5-0)、崇勲 v.s. 句潤(5-0)、K-rush v.s. 句潤(4-1)に。なかでも本稿で紹介したいのが、崇勲 v.s. 句潤による第2ラウンド。崇勲はかつて『フリースタイルダンジョン』にてpeko(梅田サイファー)と対戦した際、自身の存在を同番組の“かわいい担当”だと自称していたが、あれから約6年が経ったいまなお、その役割は健在だと思わされる内容だった。まぁ、色々な意味で……。

崇勲:確かに良いよね セオリー CELORYさんのマジ ビート操り方なら良いけど CELORY 確かセロリが嫌い あ 違う違う違う CELORYさんの事じゃない食べ物の話 ヤバい事になっちまった ごめんな句潤

句潤:大丈夫 受け取ってちゃんとバースかませるのが045 I’m a 句潤だ Represent 皆も目 点になってくれ/ディスでもなくリスペクト送って 俺の一部になってくれよ 神奈川軍

崇勲:一部になる事はない 地図はどんどん広がってるし チーズみたいにクセのあるMCsがいるんだ 埼玉にはさ ここから巻き返していくにはどうすればいいんだ 教えてくれ句潤

句潤:そろそろ下がっといていいっす 崇熱もういらないっす 埼玉4人の並べてやるよ 函首っす

 まぁ、色々な意味で……というのは、崇勲がバトル中、自身の放った言葉に〈あ違う違う違う〉と空回りし、ときたま無言で自身の言葉を反芻する場面があったから。たしかに、DJを務める“CELOEY”ことDJ CELORYと野菜の“セロリ”は、オンエアで文字起こしされた状態を見れば、どちらのことを指しているのか違いがわかる。ただ、字幕なし、その場で即時的にラップを聴いた身になれば、もしかすると“DJ CELORYのことが嫌いなのか……?”と思われてしまう可能性も危惧される。

 崇勲がそのあたりを意識していたのは、さすがベテランMCだと言わんばかりだが、結果的にこのフォローで頭が真っ白になり、無言で考える時間が流れる場面も。『フリースタイルダンジョン』に初登場した際、自身の両親である〈たかこにひろし〉を〈たかしとひろし〉と言い間違えたときや、ラスボス・般若戦で熱くなりすぎたときもたびたびフリーズをしていたが、それを再び観られるとは。自身のバース後は、そのまま収集つけず、句潤にマイクパス。苦笑いの句潤が“お役御免”だと片付けて、彼の勝利となった。

 ちなみに訂正する必要もないのだが、実は食べ物の方のセロリも嫌いではないらしい。最後まで“どっちなんだ!”とツッコミを入れたくなる内容だったが、崇勲のぽむぽむ感あるキャラクターもあって微笑ましくなってしまう、“らしさ”溢れるバトルとなった。

 次週はいよいよ、TEAM神奈川よりFORKが登場。かつて『フリースタイルダンジョン』でモンスターを務めたときのように、〈姓はICE BAHN 名はFORKだ〉と、〈20年かけてやっと手に入れた鉄板のご挨拶〉にはじまり、〈俺が勝ってまた深夜2時になるぜ〉の言葉通りな展開を目撃できるのか。まだ2回戦ながら、必殺仕事人の初陣に期待感がマックスに達してしまっている。

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