シャッターボタンが動く! シャープの新たなスマホは、セルフィーに最適な“Z世代注目の一台”か

 これまでなかったセルフィーのための機能が、個人的にはすごく革命的に感じた。

 SHARPが発表した新たなスタンダードモデルのスマートフォン『AQUOS sense 8』。その発表会に足を運んだのだが、エントリーモデルとしてとても優秀なだけではなく、新たな層へのアプローチができるのではないかと感じることが多かったのだ。

 SHARPの「sense」シリーズは2017年より毎秋に発表しているモデルで、これまで累計1000万台以上を出荷している人気シリーズだ。

 発表会にて、シャープ株式会社 通信事業本部 本部長の小林繁氏は「スタンダードスマホの作り方は変わってきていて、フラッグシップにあるものを選んで載せるのではなく、限りある資源(パワー、コスト、サイズ)の中にいかに磨き上げたものを入れて落とし込むか」と、いわゆるエントリー向けのスタンダードモデルの考え方が変わってきていることを強調。「日本のAndroidスマホの“ど真ん中”を担ってきた」と自負するSHARPが「普通の使い方を最も知っているという観点で作ることができた」と強調するモデルだ。

 また、同社で通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部 課長を務める清水寛幸氏は『AQUOS sense 8』が“気軽に使えるカメラ”と“ガッツリ使える電池持ち”をコンセプトにしていることを紹介。スタンダードモデルはこれまで「スマホをあまり使わない人」が使うものだったが、現在は「がっつり使いたいけど、気軽に持っていたい」という両面性を併せ持つことが必要で、それを達成することが必須だと考え『AQUOS sense 8』を作ったという。

 早速、同機種の特徴について触れていこう。1/1.55の全画素PDAFやOIS(光学式手ブレ補正)にはスタンダードのスマートフォンとして初めて対応。ズーム撮影は光学2倍相当に対応しており、高精細モードの1倍と2倍に対応。画質はProPix5にアップデートされ、すべてのHDRがRAW合成に対応した。SOCはSnapdragon 6 Gen 1。ノイズリダクションも画像の部分ごとに調整が可能で、建物のディティールを残しながら夜空のノイズは軽減するといったことも可能となった。

 また、電池持ちについては5000mAh+省電力のIGZOディスプレイ、Snapdragon 6 Gen 1でプロセス4mm、前モデル比でCPU36% GPU33%UPとなったことで、10時間(動画視聴4時間+音楽3h、SNS 2h、ゲーム1h)×2日間でも持つ。連続動画再生は39時間とかなりのタフネスぶりだ。

 ディスプレイはIGZOディスプレイの6.1inch。1〜90hz表示+ブラックフレームを高速挿入することで最大180Hzに。新素材の採用によりブルーライトは50%低減。なめらかで省電力、かつ目の負担が少ないクラス超のディスプレイが完成した。

 これだけ丈夫でスペックもスタンダードスマホとしては充実しながら、重量はたったの159g。筐体はアルミで作られており、15項目のMIL規格に準拠。カラバリは「Pale Green」「Light Copper」「Cobalt Black」の3色となっている。

 また、OS Version UPは最大三回、セキュリティは最大5回のアップデートが可能に。こちらもスタンダードモデルとしてはかなり多い部類に入り、もはやフラッグシップ機同等と言っていいだろう。

右側にあるのがフロートシャッターボタン。縦はもちろん横向きでも使え、手の小さい方やセルフィーにうってつけだ。

 そして冒頭で記した革命的な機能が、シャッターボタンを好きな場所に移動できる“フロートシャッター”だ。さらに気軽に使えるように搭載された“片手UI”の一環らしいが、インカメでセルフィーを撮影する際に、2人以上となると構図を良くするために持ち方を工夫しなければならないが、既存の端末下部分にシャッターボタンがあるので、ネイルが邪魔だったり端末を持つバランスが悪くブレてしまったりと苦労することがある。ただ、フロートシャッターで中央部分にシャッターを置けば、端末をしっかりグリップした状態でインカメセルフィーも撮影可能。ボタンを長押しすれば動画も撮影できるため、非常に使いやすいのだ。 

 国内ではNTT docomo、au、楽天Mobile、UQ mobile、J:COM MOBILEで発売中。5万円台後半のSIMフリーモデルもあるため、小中学生の子どもに買い与えたり、高校生・大学生が自分のお金で購入する初めてのエントリーモデルとして申し分なさそうだ。

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