UUUM所属、男性のゲーム実況系YouTuber「のばまんゲームス」が、ほかのクリエイターにはない独特なキャラクター・コンテンツでチャンネル登録者数61.2万人という人気を誇っている。そんな彼のゲーム実況動画に宿る、“狂気的な魅力”に迫っていきたい。

　のばまんゲームスは、顔出しをして配信しているゲーム実況系YouTuber。彼が取り扱うのはPCゲーム中心で、特にシミュレーションゲームをプレイすることが多い。『Cities: Skylines』や『Kerbal Space Program』など、決してメジャーとは言えないが、自由度の高いゲームを選ぶ傾向にある。

　のばまんゲームスの魅力は、なんと言っても独特なゲームの楽しみ方にある。たとえば、2023年3月15日に投稿された動画「飛行機だけしか使えない街でめちゃくちゃするシティーズスカイラインズ」では、街作りのシミュレーションゲームで、市民の移動手段を飛行機のみに限定する企画となっている。

　本動画では、空港の滑走路の周りに山を作り、急角度で離陸する飛行機の搭乗客に負荷がかかるのを楽しんだり、街に火事が起きても放置したりと、彼の狂気さを遺憾なく発揮した動画となっている（ほかにも記事で紹介できないような内容も多い）。さらっとサイコパスな発言をしながらも、起伏は少なく淡々とした口調で実況している点が、より面白さを引き立てている。

　のばまんゲームスを知るうえでぜひ視聴してみてほしいのが、現時点でチャンネル内でもっとも多い再生回数を誇る「一度入ったら絶対に出られない遊園地を作るプラネットコースター」だ。本動画で取り扱うのは、遊園地作りをシミュレーションできるゲーム。無料で乗車できるジェットコースターの出口が、逃げ場のない孤島につながっている。無料のアトラクションに釣られた乗客は、一生この孤島に閉じ込められて後悔するというわけだ。通称「軟禁コースター」を題材とした本動画は、視聴者から高評価を得ており、現時点で約578万回もの再生回数を誇る彼の代表動画ともなっている。

　彼について特筆したいのは、際どい内容の動画が多いものの、これまで炎上をしたことがない点だ。過去、ほかのゲーム実況系YouTuberの炎上事件を見てみると、視聴者やゲーム制作者などを見下した発言や高圧的な態度などが原因で大きな批判を受けていた。一方で彼は、内に秘めた狂気さを遺憾なく発揮しながらも、度を過ぎた動画を投稿しない。他人を誹謗中傷することもない。昨今のYouTube視聴者はモラルや正しさを重視する傾向にあり、彼はそれを本質的に理解しているように見える。「良い」「悪い」を理解しているからこそ、際どい内容とのバランスが取れ、視聴者から人気を得ているのだろう。気になる方は、この機会にぜひのばまんゲームスの動画を視聴してみてほしい。