Steamのゲームを持ち歩ける携帯機「Steam Deck」海外での評価は? 使用レポが続々と公開される

 世界最大級のPCゲーム販売サイト「Steam」では6万本を超えるゲームが販売されている。同サービスを運営するValve Corporationは昨年7月、これらのゲームを携帯して楽しめるポータブルゲームPC「Steam Deck」の開発を発表した。

 Steam DeckはNintendo Switchのように複数のスタイルでプレイできるよう設計されており、持ち運んでのプレイはもちろん、モニターやマウス、キーボードなどの周辺機器を接続して、通常のゲーミングPCのように利用することもできる。アメリカ、カナダ、EU、イギリスでは2月25日の発売が決定しており、予約したユーザーは現在、出荷を待ちわびている状況だ。

 しかし、すでに一部のゲーム開発者にはそのプロトタイプが送られており、使用感やゲームの動作確認の報告が続々とTwitterやメディアサイトに掲載されている。

 米PCGamerが複数のゲーム開発者に行った取材では、北欧を舞台にしたサバイバルゲーム『Valheim』の開発者であるJonathan Smårs氏がSteam Deckの完成度に称賛を送っている。

 同氏は「私のハイエンドPCに比べて、グラフィック設定を下げる必要はある」とはしているものの、「ゲームに何の変更も加えることなく『Valheim』がプレイ可能なのには驚嘆した」と語る。

 また、タワーディフェンスゲーム『Rise to Ruins』の開発者であるRaymond Doerr氏は「そもそもゲーム自体がコントローラーに対応していないことが原因で操作ができなかったが、コントローラーに対応させれば問題なくプレイが可能になるだろう」 と報告しており、Steam Deckの互換性の高さに期待を寄せている。

 Twitterでは開発者がSteam Deckで自身のタイトルを遊んでいる様子を撮影し、「いい感じだよ!」と投稿するなど、好感触だ。

 Steam DeckはValveにとって一大プロジェクトだ。有志による検証では、プロトタイプ版のSteam Deckで動作確認が取れているタイトルは現時点では100本ほどだが、Valve公式では全配信タイトルの検証を進めているとのことだ。

 発売が間近に迫った現在もソフトウェアアップデートを重ねており、ゲーム開発者がSteam Deckに簡単にゲームを移植できるような環境を整え、最終的にはSteamで配信される全タイトルを「Steam Deck」で利用可能にするという目標を明らかにしている。

 現在、日本での発売はアナウンスされていないが、公式のQ&Aでは「日本とオーストラリアでSteam Deckを販売できるように、特に力を入れて取り組んでいる」とのこと。日本語のWEBサイトも存在するので、興味のある方はアクセスしてみるといいだろう。

Source:https://www.pcgamer.com/developers-praise-the-steam-deck-it-just-works-for-real/
「Steam Deck」日本語公式WEBサイト:https://www.steamdeck.com/ja/

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