ほとんど全部“パクリ”のNFTゲームに批判が殺到 作者はTwitterアカウントを削除

 10000個のNFTが用意されたゲーム『Epic Hero Battles』に盗作問題が浮上し、批判が殺到している。

 ことの発端は、昨年発売されたインディーゲーム『Wildfire』の作者、ダン・ヒンデス氏が、「『Epic Hero Battles』が、僕の作品を自分のものにしようとしている」と2つの画像を並べて指摘したことだ。両者を見比べてみると、たしかにまったく同じ素材が使われていることがわかる。

盗作が指摘された『Epic Hero Battles』|Dan Hindes Twitterより
ダン・ヒンデス氏が制作した『Wildfire』|Dan Hindes Twitterより

 指摘を受けた『Epic Hero Battles』の作者は、Twitterで「素材はウェブ開発者から入手したものだが、オリジナルであるかどうかの確認を怠ってしまった。これは自分たちのミスだ。このようなことは二度と起こらないようにする」と釈明した。ところがSNSユーザーがさらに調査を進めたところ、同ゲームのほとんどの素材が他のアーティストが制作したものであることが発覚。批判を受けた作者は、弁明もなくTwitterのアカウントを削除した。

 現在多くの情報は削除されているものの、ゲームメディアの『GAME RANT』は、「おそらくこのゲームは、NFTプラットフォーム『OpenSea』でNFTとして主人公を購入して戦うのだろう」としている。より強いキャラクターや武器のために、NFTを購入させる魂胆だったのかもしれない。

 このゲームにどんな開発者が携わっているのか、どのスタジオで制作されているのかは不明だ。当初は今年の11月にリリース予定とアナウンスされていたが、多くのSNSユーザーは、昨今のNFTブームに便乗した盗作犯で、このゲームが本当にリリースされることはないと見ているようだ。

 現状、一度NFTとして登録されると、本当の作者がその所有権を主張することが困難となる。アーティストを守る対策が必要だ。

(画像=Dan Hindes Twitterより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://twitter.com/dhindes/status/1436542723016708098
https://gamerant.com/nft-indie-epic-hero-battles-stolen-art-controversy/
https://kotaku.com/nft-game-steals-artwork-gets-called-out-deletes-accou-1847662161

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