「Apple TV+」による「Disney+」対策かーー『かいじゅうたちのいるところ』など手掛けた絵本作家、モーリス・センダック作品を配信へ

破竹の勢いのDisney+対策に?

 モーリス・センダック氏は、少年時代にWalt Disney作品に憧れを持ち、自身の作風にも、その影響が見受けられると言われている。

 Apple TV+と競合するサブスクリプションサービス・Disney+を手掛けるWalt Disneyは、人気のオリジナルキャラクターが豊富で、アニメーション製作の長い歴史とノウハウがあり、とりわけファミリー層に絶大に支持されている。

 各ストリーミングサービスを詳しく比較している『Cnet』の記事には「Disney+は、とてつもないペースで成長している」と記されている(参考:https://www.cnet.com/news/peacock-vs-hbo-max-vs-quibi-vs-disney-plus-vs-apple-tv-plus-vs-netflix-how-streaming-stacks-up/)。

 2019年にアメリカでローンチしたばかりのDisney+は、今年、日本に上陸する。ストリーミング業界では、新参者ながら、加入者数を爆発的に伸ばしており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、子どもたちが家に留まるケースも増えたことも手伝って、その勢いに拍車がかかっているようだ。

 Apple TV+も、負けじと、子ども向けコンテンツを拡充させようと、今回、Walt Disney作品と近いテイストのモーリス・センダック財団と契約に至ったのではないだろうか。

 Apple TV+の子ども向けコンテンツには、これまでSesame Workshopの『Helpsters』や『Ghostwriter』、そして Peanutsの『Snoopy in Space』などがあった。

 月額は、Apple TV+が600円なのに対して、Disney+が700円になると言われている。今後、競争が激化し、動画配信サービスにおける子ども向けのコンテンツは、ますます充実していきそうだ。

■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。

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