流佳、圧倒的な強みで“料理と英語”の雪辱晴らす 『テラスハウス』卒業インタビュー

「ブロッコリーパスタになったんです」

 約半年間、テラスハウスで暮らす中で積もっていった“悔しさ”。おそらく、どの住人よりも、その感情が最も強かったのは、流佳なのではないだろうか。そんな彼は、25TH WEEKの本編で、溜まりに溜まったその雪辱を見事に晴らして、テラスハウスを去っていった。

 流佳と言えば、印象深い出来事が二つある。一つ目は、“ブロッコリーパスタ”をはじめとした料理への無知さ。この通称「ブロッコリーパスタ事件」と呼ばれるエピソードは、流佳がキッチンにある食材でカルボナーラを作ろうとして、なぜかパスタを茹でている鍋にブロッコリーと溶き卵を一緒にぶち入れるという奇行のこと。麺を湯切りするときに、卵のほとんどはシンクに落ちていった。卵の結末が、あまりにも無念で悲しすぎる光景だったため、胸が痛んだことが記憶に新しい。もちろん、出来上がったパスタは「食材の味そのまま」という名の無味。このあまりに斬新すぎるクッキングは、多くの視聴者を震撼させた。

 二つ目は、“流佳イングリッシュ”。これは、「スパイダーマンになりたい」と、英会話教室に通い始めた流佳が、レッスン初日に“weekend”という単語を何度教わっても「ウォーキング・デッド」と読み続けてしまう事件を指す。1度目の間違いでは、爆笑していたスタジオメンバーも、流佳が2度3度「ウォーキング・デッド」を繰り返すうちに、場は凍っていき、最終的にはまさにホラーのような恐怖を覚えていた。ちなみに、この事件について当の本人は、22nd WEEKの未公開映像内で、「先生が、『ウォーキング・デッド』寄りに『ウィークエンド』って言ってた」と弁明している。

 もともと、料理を全くしたことがなく、英語もほとんど勉強したことがなかった流佳。おそらく両方とも、これまでの人生で、彼は自らしようと思うこともなかったのだろう。だが、流佳はテラスハウスに入ったことで、大きく成長した。持ち前の“素直さ”と“柔軟な心”で、一緒に住むメンバーのアドバイスやスタジオMCの声、視聴者の意見などをしっかりと受け止め、実行に移していったのだ。どんなに周囲からバカにされても、決して腐らなかった。それどころか、自分の至らなすぎる点に対して、時に落ち込みつつも、決して目を逸らさず、真摯に向き合い続けていく。ゆえに流佳は、目に見えてわかるほど、着実に変化していった。この脅威の吸収力は、彼の圧倒的な強みと言っても過言ではない。

「ちゃんと成長したよってところを見せるのって、料理と英語しかないと思ったんですよ。なので、頑張りました」

 これは、25th WEEKの本編で、流佳がテラスハウスのメンバーに卒業を打ち明けるために仕込んだ“サプライズ”のこと。24th WEEKの本編で、クッキング教室に通い始めたことをさらっと明かしていた流佳。それは、“ブロッコリーパスタ”にリベンジするためだということが、卒業前夜に判明することになる。料理教室の先生と“ブロッコリーパスタ”のアレンジを考え、オリジナルレシピを考案したという流佳は、トロフィエパスタと呼ばれる細く短いパスタを麺から手作りしていく。そして完成したのは、ブロッコリー入りのカルボナーラ“カルボッコリーパスタ”だった。渾身の“カルボッコリーパスタ”を住人全員に振る舞うと、みんなが声を揃えて「美味しい!」と絶賛。流佳は思わず嬉し涙を流していた。パスタを茹でるのすらおぼつかなかった流佳が、いまではパスタを麺から作るほど、圧倒的に成長したのだ。

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