『グランメゾン東京』、『4分間のマリーゴールド』……公式SNSが充実するドラマに注目
今期も注目のドラマが目白押しだ。木村拓哉がシェフ役を務める『グランメゾン東京』(TBS系)や、福士蒼汰主演、兄弟役で横浜流星が共演する『4分間のマリーゴールド』(TBS系)、生田斗真が主演を務める『俺の話は長い』(日本テレビ系)では朝ドラ『なつぞら』(NHK総合)で活躍した清原果耶も出演する。そんな今年の秋ドラマは、作品だけではなくドラマの公式SNSが充実している点にも注目したい。
SNSが普及した現代では、ドラマや映画においてもSNSでの宣伝が必要不可欠である。しかし公式SNSとなると、これまでその多くは作品の放送時間や内容に少しずつ触れた”当たり障りのないもの”だった。しかし昨今のドラマの公式SNSは違う。徐々にコンテンツ力を高めており、作品と連動した、SNSだけの特別なコンテンツを用意したものが増えている。
例えば、前述の『グランメゾン東京』では公式Instagramにて劇中で登場した料理が投稿されている。料理が誰の監修なのか、どんなレシピなのか、劇中でどう使用されたのかなど、その料理にまつわる情報と共に写真が投稿されており、視聴者は劇中の料理を身近に感じることができる。さらに『グランメゾン東京』では公式noteも開設しており、ドラマにしては珍しく公式がメディア記事に近いものを配信している。制作発表会見のレポートや、料理を監修したシェフへのインタビューなど、独自のコンテンツを多数用意し、ドラマの放送時間外でも作品に対してより没入できるように工夫されているのだ。
さらに作品と視聴者を繋ぐSNSの運用方法として『4分間のマリーゴールド』ではハッシュタグを活用した投稿が目立つ。番組の公式ハッシュタグをTwitterの投票機能を使いファン投票で決めるなど、視聴者を巻き込んだ企画が多いのだ。実際に公式で決まった「#よんまり」というハッシュタグは、視聴者が作品に関してツイートするときに活用されている。さらに『4分間のマリーゴールド』では、劇中で横浜流星が演じる藍という役が料理好きなことから「#藍ごはん」というハッシュタグも用意されており、藍の作った料理に関するツイートや、横浜の料理シーンなどにつけられている。これもまた、公式だけではなくファンにも利用されており、SNSをファンと一体となって盛り上げる仕掛けとなっているのだ。