【ネタバレ注意】『初音ミクシンフォニー2018-2019』 巡音ルカ&重音テトが歌った、感動の横浜公演をレポート

 ボーカロイド楽曲をフルオーケストラで奏でる『初音ミクシンフォニー2018-2019』の東京公演が11月24日、パシフィコ横浜で開催された。今年で3回目を数える同イベント。"ボカロ曲"を演奏するだけでなく、ボーカロイドの歌唱や映像演出と、日本有数のオーケストラのコラボレーションというかつてない取り組みだが、ファンの期待に応えるように、着実にエンターテイメントとしてのクオリティを高めてきた。極力ネタバレは避けて、本公演の流れをお伝えしよう。

 冒頭から初披露の楽曲で盛り上がり、そして今回のメイン企画の一つでもある、巡音ルカ10周年メドレーへ。モニターに登場したルカの「ペンライトはピンク色にして楽しんでね」の言葉で、会場はピンク一色に。巡音ルカ10周年のアニバーサリー曲も演奏された。

 また、もう一人の主役、重音テトの10周年メドレーが披露される。重音テトはもともと、ネットのジョークから生まれたバーチャルシンガーだが、クリエイターが注いできた情熱は本物だ。偶発的に生まれた重音テトというキャラクターに命を注ぎ込んできた、クリエイターたちの歴史に寄り添う、バラエティに富んだ3曲が演奏された。


 20分間の休憩を挟み、後半はお楽しみの「名曲小編成」コーナーからスタート。さらに、この季節にぴったりの北海道を応援する「SNOW MIKU」の10周年を記念する、名曲メドレーへ。北海道を中心に活躍する「雪ミクダヨー」がサプライズ登場し、大歓声を浴びつつ、「SNOW MIKU」の10周年メドレーが披露される。

 充実の本編を締めくくったのは、巡音ルカ10周年記念曲として制作されたMitchie Mの新曲だ。さすが調声の名手、オーケストラに乗ったミクと、"英語力"もいかんなく活かされたルカの歌唱は、脱帽するしかない。ボーカロイドも、東京フィルハーモニー交響楽団の奏者たちも、そして大歓声を送る観客も、等しくその場に"いる"、という感覚を覚える名演だった。

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