本田響矢の“いじられキャラ”は作戦? 『めおと日和』平野眞監督&宋ハナPが明かす撮影秘話

 2025年に大ヒットし、早くも続編が放送中のドラマ『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)。前作では、昭和11年を舞台に交際ゼロ日婚から始まった江端なつ美(芳根京子)と瀧昌(本田響矢)が少しずつ心を通わせていく姿を描き、そんな“瀧なつ”夫婦の“うぶキュン”な恋模様に多くの視聴者が心揺さぶられた。また、本作を語るうえでは、新キャストの生田絵梨花が演じる芙美子と、前作から引き続き小関裕太が演じる深見の“ふかふみ”夫婦の大人な駆け引きも欠かせない。

 そんな本作の演出を前作に引き続き手がけるのが、『ショムニ』『やまとなでしこ』『HERO』『監察医 朝顔』シリーズに『PICU 小児集中治療室』など、フジテレビを代表する名作ドラマを世に送り出してきた平野眞監督だ。プロデュースも前作に引き続き宋ハナが務め、信頼関係で結ばれた強力タッグが再び復活することとなった。そんな2人に、今作への意気込みや演者の印象などをたっぷり聞いた。

前作のままの空気感でスタート

――まず、続編の制作が決まった背景と、続編を作るうえで意識していることを教えてください。

平野眞(以下、平野):前作の放送後、ちょうどロケ撮影の日に、放送の反響がすごかったのでスタッフもキャストのみんなもざわざわしていて。「これはもう続編もいけるんじゃないの?」みたいな話になっていた気がします。僕からも宋Pに「どう?」と話したりして。なので、正式に続編が決まり、視聴者の皆さんに受け入れていただいたのが大きいです。

宋ハナ(以下、宋):前作は第1話より第2話、第2話より第3話という盛り上がり方をしていただいて、それがキャストもスタッフも実感できるぐらいでしたからね。続編を作るにあたっては、なつ美と瀧昌の関係性が成長してはいるんだけど、2人がお互いを思う“うぶ”な気持ちはなるべく変えないような作り方にしたいと思っていて、そのことは監督とも話しました。

――続編の放送が始まって、反響や手応えはいかがですか?

平野:第1話をリアルタイムで観てくださっていた方々の感想を見ていると「いいところを突いてくれるな」という方も多くて、すごく深く観てもらっているのが嬉しいです。ドラマを作るときは「とにかくわかりやすく」ということを意識することが多いんですけど、このドラマは頑張って分かってもらおうとしなくても、分かろうとしてくださる皆さんがすでにいるという点で稀有な作品ですね。

宋:今回の第1話は前作を観ていない方にも楽しんでもらえるように振り返りも多めに入れて、第2話から本格的にストーリーが展開するようにしました。ただ、それでも第1話オンエアの時点で視聴者の方々がわれわれと同じぐらいこの作品に愛を持って盛り上がってくださっているのが伝わってきましたし、新しく観てくださっている方々とずっと待ってくださっていた方々の両方が一緒に盛り上がっているのも感じることができて、よかったです。

――現場の雰囲気について、前作と本作で違いはありますか?

平野:大きくは変わっていないですね。前作から1年ちょっと期間が空きましたけど、わかりやすい例で言うと衣装合わせはほとんどしなかったんですよ。もちろん新キャストの生田絵梨花さんの衣装合わせはきちんとしたんですけど、他は「そのままでいいんじゃない?」「あとは何日にどこそこで集合ね」くらいの感じで。スタッフもあまり変わっていないので、前作と同じような和気あいあいとした雰囲気でやれています。

宋:良い意味で「昨日も同じ現場で撮影してたっけ?」くらいの感じで始まりましたよね。

新キャスト・生田絵梨花のチャーミングかつ熱心な姿

――早速お話に出ましたが、今回は芙美子役の生田絵梨花さんが新キャストということになります。平野監督は生田さんとはドラマ『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系)以来のお仕事で、宋さんはこれまでお声がけ自体は何度かされてきたなかで今回が初めてのお仕事ということですが、それぞれ生田さんにはどういう印象を抱いていらっしゃいましたか?

平尾:僕は彼女の出演するミュージカルも結構観ているくらい昔からファンで、やっぱり表現力が天才的にすごい。ただ、『PICU』のときは実は彼女のメイン回を担当できなかったんです。だから彼女を演出したいという思いはずっとあって、今回の出演が決まった瞬間は「よし!」と思いました(笑)。そして、今回は彼女からしてみれば必ず前作と比べられてしまう立場なわけで、そのことを分かったうえで来てくれている時点ですごくありがたいです。なので、僕らとしては全力で彼女を撮らなきゃという思いでやっています。彼女を撮るときは「もっとこうしたらいいんじゃない?」という相談も他の人より細かいところまでやっていて、その思いは周りの皆さんも分かってくれているはずなので、とにかくみんなで彼女を支えようという感じです。

宋:生田さんについては、アーティストとしても俳優としても拝見してきたなかで、細かいところをちゃんと表現できる、気持ちの作り方が上手な方という印象がありました。そして今回ご一緒してみて、こんなにチャーミングかつ熱心な方なんだという印象も付け加わりました。出演が決まってからもう一度原作も含めて見直してきてくださり、キャラクターの作り方を懸命に模索してくださっていて頭が下がります。そして実際、彼女の表現力とかわいらしいところが混ざり合って素敵な芙美子さんになっていると思います。

――生田さんは第2話での初登場シーンが結婚式の白無垢姿だったのも印象的でした。生田さんはインタビューで、台本に「その姿は1枚の絵のように美しい」というト書きがあったのを「緊張するから外してほしい」と監督に相談したとおっしゃっていたのですが、それは覚えていますか?

平野:はい。ト書きなのでそこまで気にしなくてもいいのですが(笑)。でも、それくらい真面目な人で、一つひとつをちゃんとこだわって表現しようとするところが彼女の素晴らしいところだと思います。

――同じシーンで、生田さんの白無垢姿を見た小関裕太さんのリアクションについても、平野監督は「立って驚くぐらい大げさにやって」と演出したと伺いました。思うように撮れましたか?

平野:そうですね。あそこの小関くんは「こんなに綺麗なものは今まで見たことない」くらいの感じでいこうと。それだけインパクトがあるものなんだ、ということを視聴者を代表して彼にやってもらおうという意味でお願いをしました。うまく撮れたと思います。

――生田さんと小関さんのコンビネーションについてはどのようにご覧になってますか?

宋:お二人は共演経験が多いということもあって、すごく自然ですよね。

平野:うん、やっぱり慣れてる。さらに言えば、芳根さん本田くんも含めた4人全員で仲良くやっていて、現場ではなんというか不思議な空間が展開しています(笑)。

宋:4人で楽しそうに話していて、傍から見ていてもこの4人でいると会話が尽きないんだろうなと。

平野:そうそう。でも、本番直前まで大笑いしているのに、本番が始まるとやっぱりその瞬間にグっとスイッチが入る感じもあって、やっぱり役者さんというのはすごい人種だなとも思いますね。

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