『ヴィジョンクエスト』が描く人工知能が持つトラウマや感情 ポール・ベタニーらが語る

10月14日よりディズニープラスで配信されるマーベル・スタジオによるオリジナルドラマシリーズ『ヴィジョンクエスト』について、主演のポール・ベタニーとショーランナーのテリー・マタラスが語った。
本作は、トニー・スターク/アイアンマンによって生み出されたAIが基となり誕生した人造人間ヴィジョンを主人公とするドラマシリーズ。『アベンジャーズ』シリーズを中心に数々の作品で活躍してきたヴィジョンを、これまでに引き続きベタニーが演じる。
近年、急速な進化を遂げるAIが私たちの生活に身近な存在となる一方、「AIに感情はあるのか?」「AIは何かを感じ、傷つくことができるのか?」といった問いも注目を集めている。そんな中、主演を務めるベタニーや、ショーランナーのマタラスは、本作ではトラウマとなる出来事や、過去の記憶を通して、誰も知らなかった“AIたちの感情”が描かれることを明かした。
本作の主人公であり、アベンジャーズの一員として、これまで数々の戦いに挑んできたヴィジョン。強力なパワーを持つヒーローとして活躍を見せてきたヴィジョンだが、敵に動力源を奪われ、“死”を迎えてしまう。やがて、記憶を持たない“身体”だけの存在ホワイトヴィジョンとして再起動し、かつての記憶を“データとしては”取り戻すも、「自分自身が何者なのか」を見失ってしまう。
主演のベタニーが「彼は記憶を持っているが、感情や感覚を持っていない。ですが、それらの記憶と自分が何者だったのかという感情を繋げようとするのが、本作で描かれる旅の本質です」と語るように、自我を持たず、主の命令に従うだけだったはずのAIが、本作では“自分の存在”や“過去に抱えていた感情”と向き合っていき、これまで語られなかった“AIの感情”が映しだされていく。
さらに本作では、異なる性格を持ったAIキャラクターたちが“マインドスペース”と呼ばれるヴィジョンの脳内環境に登場し、ヴィジョンが生活の中で学んだ人間のデータを整理するために手助けをしてくれる。その中には、アベンジャーズのかつての宿敵ウルトロンに加え、トニー・スターク/アイアンマンの開発したサポートAIフライデー(F.R.I.D.A.Y.)も登場する。トニーのヒーロー活動を支える有能なAIであるフライデーのMCU作品再登場は実に7年ぶりで、人間の“アバター”の姿としては初登場となる。そんなフライデーについて、ショーランナーを務めるマタラスは「この作品では、トニー・スタークを守るために作られたフライデーなど、AIたちの視点から『トラウマをどのように認識し処理するか』の詳細を掘り下げていく」と明かす。
生物とは違い、本来は感情とは繋がりを持たないと思われていたはずの“AIの記憶”も、本作ではつぶさに描かれる。そして、フライデーが抱えている“トラウマ”とは「主であるトニー・スタークを守れなかった」いう記憶のことだ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、最凶のヴィラン・サノスを前にしたトニーは、自らの命を犠牲にしてサノスを倒すという“衝撃の選択”で世界を救った。この一連の活躍は、雄の物語として語り継がれているが、マタラスは「フライデーがあの瞬間に、アイアンマンのマスクのディスプレイを通して、トニーの生命反応がゼロになるところを見ていました。“守るべき対象を守れない”というのはAIにとって、どんなものなのでしょうか? これらは、これまで語られていない本当に興味深い疑問です」と語る。
フライデーのほかにも、ウルトロンやジャーヴィス、イーディスといったMCUで活躍してきたAIキャラクターたちも、「自分が何者なのか」を探し求めるヴィジョンをサポートする“重要な存在”として活躍が期待されている本作。彼らについて、マタラスは「彼らは実体を持っているのか? 本当にアバターなのか? そして実体を持つことは可能なのか? 実体を持ちたいと思っているキャラクターもいるのか? と疑問が沸き立つと思います。しかし、その疑問は作品を見ればすぐに明らかになるだろう」と意味深に語っている。


■配信情報
『ヴィジョンクエスト』
ディズニープラスにて、10月14日(水)より独占配信
出演:ポール・ベタニー、ジェームズ・スペイダー
製作総指揮:ケヴィン・ファイギ
©︎2026 Marvel




















