『GTO』が守り抜いた“変わらない核” 鬼塚は52歳になっても“グレートティーチャー”だった

『GTO』が守り抜いた“変わらない核”

「あの人といると本当に楽しいんだよね。これから、世界はどんどん良くなっていくよって言われてるみたいで」

 最終話、のぼるが鬼塚について語ったこの言葉が、そのことを何より物語っている。かつて鬼塚に救われた生徒たちは、28年の時を経て大人になった。しかし、鬼塚から受け取ったものは、彼らのなかに息づいている。そして、それは今の生徒たちも同じはず。時代も、教室の空気も、生徒たちが抱える悩みも変わった。それでも、鬼塚と一緒にいると、少しだけ前を向ける。未来を信じてみたくなる。それは、わたしたち視聴者もそうだ。

 ラストには、第1話で「そもそもあなたの言うグレートティーチャーって、いったい何なわけ? どんな教師のこと言うの?」と鬼塚に課題を与えたあずさ(松嶋菜々子)が、帰ってきた。この問いは、52歳になった鬼塚に「もっと教師らしくなれ」「時代に合わせて変われ」とアップデートを求めるものだと思っていたが、あずさは「あなたは所詮、教師じゃないのよ。生徒を友達としか思ってないし、彼らと同じ目線でしか考えられないの」と言ったあと、「だからいいんじゃない。大人の目線じゃなく、生徒たちと友達のように接することができる教師のことを、グレートティーチャーって言うんじゃないの?」と続けた。

 このあずさの言葉は、令和版『GTO』そのものが出した答えのようにも聞こえる。アップデートすべきは、時代に合わせた見せ方であって、核ではない。生徒と同じ目線に立ち、最後まで味方でいる鬼塚の在り方こそ、この作品が守り続けてきたものなのだ。時代がどれだけ変わっても、大切なものまで手放さなくていい。それを、28年越しに教えてくれた鬼塚は、やっぱり“グレートティーチャー”だった。

■配信情報
『GTO』
TVer、FOD、Netflixにて配信中
出演:反町隆史、生見愛瑠、工藤阿須加、高橋メアリージュン、市川知宏、夙川アトム、近藤芳正、宇梶剛士、松嶋菜々子、稲垣来泉、及川桃利、大島美優、梶原叶渚、川口和空、北里琉、柴崎楓雅、難波碧空、西浦心乃助、堀口真帆、森本陸斗ほか
原作:藤沢とおる『GTO』(講談社『週刊少年マガジンKC』刊)
脚本:遊川和彦
監督:中島悟、松田健斗
音楽:福廣秀一朗
エグゼクティブプロデューサー:安藤和久
チーフプロデューサー:河西秀幸
プロデューサー:永富康太郎、伊藤茜
制作協力:メディアプルポ
制作著作:カンテレ
©藤沢とおる/講談社/カンテレ
公式X(旧Twitter):https://x.com/GTO2026summer
公式Instagram:https://www.instagram.com/gto2026summer/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@gto2026summer

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる