国仲涼子、朝ドラ『ブラッサム』で叶えた“25年越しの夢” 「自分の中で一つ大きな節目に」
作家・宇野千代をモデルに、激動の時代を自らの意思で生き抜いた女性・葉野珠(石橋静河)の生涯を描くNHKの連続テレビ小説『ブラッサム』で、珠の継母・リョウ役を演じているのが国仲涼子だ。連続テレビ小説への出演は『ちゅらさん』(2001年度前期)で主人公を演じて以来、約25年ぶりとなる彼女に、主演から母親役へと立場を変えて朝ドラに戻ってきた心境や、石橋静河らとの葉野家エピソードなどをたっぷりと語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
25年ぶりの朝ドラで振り返る『ちゅらさん』時代
ーー『ちゅらさん』以来、約25年ぶりのNHKの連続テレビ小説への参加となります。久しぶりの現場で「変わらないな」と思ったことと、逆に「変わったな」と思ったことを教えてください。
国仲涼子(以下、国仲):「変わらないな」と思ったのは、リハーサルの時点から1週間分のシーンを朝から夜までずっとリハーサルしっぱなしという、あの過酷な1日ですね。「きついなぁ、さすが朝ドラだなぁ」と思いながらやっていました(笑)。逆に「変わったな」と思ったのは、映像が『ちゅらさん』の頃とは違ってものすごく映像が綺麗になったこと。もう肌の毛穴まで見えるくらい鮮明になっているなというのは、すごく感じました。
ーー現場で『ちゅらさん』当時の主演時代を思い出すことはありますか?
国仲:よく思い出しています。主演の石橋さんを見ていて、キャストもスタッフもみんなが彼女についていっている雰囲気がすごく伝わってくるんです。主演は朝ドラの中心にいる人物なので、周りを引っ張っていかなきゃいけない存在なんだなと改めて思って、「私はあんなふうになれていたかな?」と考えたりもして。『ちゅらさん』の頃の私は、本当に何もできなくて、現場の様子も撮影の進行もわからない状態でした。とにかく自分のことでいっぱいいっぱいで、周りを見る余裕もなく「ただセリフを覚えて言う」という毎日を過ごしていたんです。もしあのとき、もう少し自分に余裕があってお芝居ができていたら、周りに気を配って引っ張っていける存在になれていたのかなって、今になって反省することも多いですね。
ーー以前、「いつか40代になったら朝ドラでお母さん役をやりたいというのが夢だった」とコメントされていましたが、『ちゅらさん』で母親役だった田中好子さんへの思いがあったのでしょうか。
国仲:田中好子さんは、私にとって母親としての大きな存在でもあり、俳優としてわからないことをすべて教えてくれた方でした。プライベートでもよくご飯に連れて行ってくださり、心から支えられていたという思いが強く残っています。私が40代になり、ふと朝ドラのことを思い出したとき、「好子さんも今の私くらいの年齢で『ちゅらさん』のお母さん役だったな」と気づいたんです。そのときに、「私も40代から50代の間に母親役をやりたい」と強く思いました。それは単に「同じ年齢になったから」というだけでなく、田中好子さんがそのとき、どんなふうにヒロイン主演の私のことを見ていてくれたのか……その“目線”に立ってみたいと思ったからです。
ーーご自身も実生活で母親としての経験を重ねていますが、それが今回の「母親役」を演じる上で活きていると感じますか?
国仲:『ちゅらさん』のときも物語の終盤で子どもを産んで母親になる役を演じたのですが、実際に子どもがいる状態で母親を演じるのと、いない状態で演じるのとでは、気持ちの面でこんなにも違うんだと実感しています。「母親だったらきっとこうするよな」という自分の中での確信や自信みたいなものがあるので、そこはしっかりとお芝居に出していけたらなと思っています。
ーーリョウと珠の「血の繋がりがない」親子の関係性をどのように捉えて演じられていますか?
国仲:「血の繋がりがない」という事実はお芝居の中では一切出したくないなと、事前に監督とも相談していたんです。ただ、セリフの中で珠ちゃんのことだけを「珠さま」と呼ぶことになっていて。最初はそこがすごく引っかかっていました。他の子たちは自分の子どもだから「さま」なんてつけないのに、なんで珠だけ特別扱いしているんだろうと。やっぱり「自分の子どもじゃない」という意識がどこかにあるから、「さま」をつけているのかなと違和感があったんです。でも、それを良い方向に捉えようと思って、「あなたは他の子たちよりもすごく特別な存在なんだよ」という気持ちに切り替えていきました。お芝居を通して、マイナスな印象にならないように心がけています。