長谷川和彦監督『太陽を盗んだ男』が4Kデジタルリマスターで蘇る 10月16日公開決定

 1979年公開の映画『太陽を盗んだ男』が、4Kデジタルリマスター版として10月16日より全国公開されることが決定。あわせて新予告編と製作・山本又一朗のコメントが公開された。

 本作は、1976年に映画監督デビュー作『青春の殺人者』で高い評価を受け、日本映画界の若き旗手と謳われた長谷川和彦が次作として挑んだエンターテインメント大作。2026年1月に逝去した長谷川監督の劇場2作目にして最後の長編監督作品となる。1979年10月6日に公開され、各映画賞を受賞するなど日本映画史に強烈なインパクトを残した。

 主人公は、退屈で無気力な日々を送る中学校の理科教師・城戸誠。生徒を引率した遠足の帰りに武装した老人にバスジャックされる事件をきっかけに、城戸は東海村の原子力発電所からのプルトニウム強奪を実行し、自宅アパートで原子爆弾の製造に成功する。自らを“9番”と名乗り、原爆を武器に警察へ「テレビのナイターを最後まで放送しろ」、ローリング・ストーンズの日本公演開催など、次々と要求を突きつけていく。

 市井の青年が原子爆弾を作り国家に対峙するという挑戦的なテーマ、坂下門前や国会議事堂に潜入しての撮影、公道でのカーチェイスシーン、日中のデパートから偽札をばらまいての撮影など、現在では不可能な破天荒なゲリラ撮影の数々、長谷川監督の妥協なきこだわりによる異例の長期撮影、沢田研二と菅原文太の捨て身の熱演は、数々の逸話とともに一大センセーションを巻き起こした。

 スタッフには、現トライストーン・エンタテイメントの代表取締役会長であり、『新宿スワン』『あずみ』などを手がけてきた山本又一朗が製作を務めたほか、『セーラー服と機関銃』『台風クラブ』の相米慎二監督が助監督として、『CURE』『黒牢城』の黒沢清監督が制作スタッフとして参加するなど、後の日本映画界を担う面々が名を連ねている。

 4Kデジタルリマスター化にあたっては、「フィルムで完成した当時のオリジナルの再現を目指す」というコンセプトのもと、国内2大修復ラボ(IMAGICAエンタテインメントメディアサービス×TOHOアーカイブ)の体制で作業を実施。撮影監督である鈴木達夫が徹底監修を行った。

映画『太陽を盗んだ男/4Kデジタルリマスター』新予告【10月16日(金)公開】

 あわせて公開された新予告編では、原子爆弾を自作しようとする城戸誠役を演じた沢田の無気力の中に狂気が滲むスリリングさや、城戸を追う熱血刑事・山下満州男を演じた菅原の存在感が光る、当時のエネルギーが伝わる映像に仕上がっている。

 製作を務めた山本は「公開から半世紀近くが経ち、『4K』として完璧な姿で蘇りました。あの頃、僕らがスクリーンに叩きつけた青臭くて強烈なエネルギーは、決して古びていない。どこか閉塞感のある現代にこそ、観終わった後、きっと世界が少し違って見えるはずです。スマホの小さな画面ではなく、暗闇の劇場でぜひ体感してほしい」とコメントを寄せている。

山本又一朗(製作)コメント

『太陽を盗んだ男』は“懐かしさ”で片づけてほしくない。なぜ今やるのか――それは、この映画が放つ反骨とユーモア、そして狂暴なまでの熱量を、もう一度世に問う時代が来たからです。なぜ伝説なのか――危うさの手前で成立する奇跡、二度と同じ条件では作れない映画だから。
公開から半世紀近くが経ち、「4K」として完璧な姿で蘇りました。あの頃、僕らがスクリーンに叩きつけた青臭くて強烈なエネルギーは、決して古びていない。どこか閉塞感のある現代にこそ、観終わった後、きっと世界が少し違って見えるはずです。スマホの小さな画面ではなく、暗闇の劇場でぜひ体感してほしい。

■公開情報
『太陽を盗んだ男/4Kデジタルリマスター』
10月16日(金)全国公開
出演:沢田研二、菅原文太、池上季実子、北村和夫、神山繁、佐藤慶、伊藤雄之助、風間杜夫、西田敏行、水谷豊
監督:長谷川和彦
製作:山本又一朗
プロデューサー:伊地智啓
原案:レナード・シュレイダー
脚本:レナード・シュレイダー、長谷川和彦
撮影:鈴木達夫
照明:熊谷秀夫
美術:横尾嘉良
録音:紅谷愃一
音楽:井上堯之
編曲:星勝
音楽プロデューサー:多賀英典
編集:鈴木晄
助監督:相米慎二
製作:東宝株式会社、株式会社トライストーン・エンタテイメント
配給:東宝
©1979 TOHO CO., LTD. / Tristone Entertainment, Inc.
公式サイト:taiyo-wo-nusunda-otoko-4k.toho-movie.jp

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