『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』の次に観るべき? 人気キャラの背景描く『警察学校編』

 現在公開中の劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』では、萩原千速がメインキャラクターとして登場。さらに萩原研二や松田陣平といった彼女の周辺人物たちも、物語に関わっている。

 そこで同作の後に鑑賞することをオススメしたいのが、外伝アニメ『警察学校編 Wild Police Story』(以下、『警察学校編』)。さまざまな登場人物の背景が描かれているため、より物語に奥行きを感じられるようになるはずだ。

 『警察学校編』は、警察学校で同期だった5人のキャラクター、いわゆる“警察学校組”を主人公とした過去編だ。萩原と松田のほか、降谷零、諸伏景光、伊達航が登場し、それぞれの関係性や家庭環境、警察官を志した理由などが掘り下げられていく。

 アニメ版は全5話構成で、2021年から2023年までのあいだに不定期で放送された。「CASE.松田陣平」、「CASE.伊達航」、「CASE.萩原研二」、「CASE.諸伏景光」、「CASE.降谷零」という放送順で、各話1人ずつスポットが当たり、最後は全員で警察学校の卒業を迎えるのだった。

 まず注目すべきは、松田の人物像がよく分かる「CASE.松田陣平」。松田といえば友情に厚く、正義感が強い人物というイメージがあるが、ここではまったく違う側面が描き出されている。

 入学当初の松田は周囲に対してとげとげしく、降谷と殴り合いの大喧嘩を繰り広げる始末。また父親が誤認逮捕され、人生をめちゃくちゃにされたことから、警察に恨みを抱いており、“警視総監をぶん殴ってモヤモヤを晴らす”という野望を持っていた。

 捜査一課時代に同僚となった佐藤刑事は、松田のことを「柴犬とドーベルマンを足して2で割った感じ」と評していたが、警察学校の頃には凶暴な狼のような尖り方をしていたようだ。

 また『ハイウェイの堕天使』との関連性でいえば、「CASE.萩原研二」も外せない。このエピソードでは、萩原の実家が車の修理工場だったこと、幼馴染みの松田がその工場に入り浸っていたこと、2人が昔から機械いじりを得意としていたことなどが明かされている。

 さらに同エピソードを観れば、萩原と松田が爆発物処理班に入ることを決めた経緯もよく分かる。訓練中の手際の良さに目を付けた人物が2人に近づき、爆発物処理班にスカウトする……という展開が描かれるのだ。

 ちなみに松田がほとんど即決でこの誘いに乗ったのに対して、萩原は「ちょっと考えさせてもらおうかな」と答えを保留。しかし最終的には同じ道を歩むことを決めるのだった。こうした経緯を知っておくと、2人の人物像についての理解がより深まるはずだ。

 その一方で「CASE.伊達航」では、とあるシーンに萩原の姉・千速が登場しており、放送当時ファンたちが大いに盛り上がっていた。

 伊達は子どもの頃、警察官だった父親と共にコンビニ強盗事件に遭遇。その現場にたまたま萩原が居合わせていたことが明らかとなるのだが、よく見ると学生時代の千速と思われる女性が彼を守るように抱き寄せていた。

 このように『警察学校編』では、千速のまわりにいた人々が背負っていた過去や、その後の進路を決めた理由などが描かれている。『ハイウェイの堕天使』と直接的なつながりがあるわけではないが、より作品世界が立体的に見えるようになるはずだ。

 なお『警察学校編』では、本編の最重要キャラクターである降谷の人となりについても掘り下げられている。これからより深く『名探偵コナン』の世界に浸かりたい人にとっても、必見と言えるのではないだろうか。

■公開情報
『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』
全国公開中
キャスト:高山みなみ(江戸川コナン役)、山崎和佳奈(毛利蘭役)、小山力也(毛利小五郎役)、沢城みゆき(萩原千速役)、三木眞一郎(萩原研二役)、神奈延年(松田陣平役)
スペシャルゲスト:横浜流星、畑芽育
原作:青山剛昌
監督:蓮井隆弘
脚本:大倉崇裕
音楽:菅野祐悟
主題歌:MISIA「ラストダンスあなたと」(Sony Music Labels Inc.)
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作:小学館/読売テレビ/日本テレビ/ShoPro/東宝/トムス・エンタテインメント
配給:東宝
©2026 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

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