松下奈緒、キャリア20年を経て意識する“受け止める芝居” 「いまはお芝居が本当に楽しい」
女優として、またミュージシャンとして、常に第一線で活躍する松下奈緒。彼女の2026年の幕開けを飾るのは、主演ドラマ『夫に間違いありません』(カンテレ・フジテレビ系)だ。亡くなったはずの夫が帰ってくるという衝撃の展開から始まる本作は、単なるサスペンスの枠を超え、家族を守るための“究極の選択”を問いかける。共演の安田顕や桜井ユキとの化学反応、そしてキャリア20年を経て彼女がいま現場で大切にしている“受け止める芝居”について迫った。
子役たちの存在が“大きな癒やし”に
ーー『夫に間違いありません』はタイトルが非常にキャッチーなドラマですが、物語の幕開けから驚きの連続でしたね。
松下:そうなんです。「何が“夫に間違いありません”だったのか」という謎から始まり、第1話から「ここまで見せてしまうのか」という展開が続いていきます。でも、これは単に犯人捜しをするだけのサスペンスではありません。「あのときああしていれば、こんなことに巻き込まれなかったのに……」という、被害者のようで加害者のようでもある、究極の選択を迫られた人々の物語なんです。
ーー松下さんが演じる聖子は、夫の一樹が帰ってきたことを隠すという決断をしました。松下さんご自身では、その決断についてどう感じますか?
松下:もちろん「警察に行ったほうがよかった」とは思います(笑)。でも、家族を守るためにその決断を下した彼女の勇気と、強い覚悟は理解できますし、そこが今作の面白い切り口だと思っています。
ーー聖子というキャラクターをどのように捉え、どのようなことを意識して演じていますか?
松下:本当に子供思い、家族思いの“普通のお母さん”です。ただ、幸せを噛み締めている普通の人が窮地に追い込まれたとき、どれほどの力を発揮するのか。その“ギャップ”をうまく見せていきたいと思っています。
ーー現場では子役の方たちとも本当の親子のように過ごされているそうですね。
松下:家族が幸せに見えれば見えるほど、その後の展開が辛くなっていくんですよね。なので、子どもたちには遠慮せず接してほしいと伝えています。いまの私にとって、現場で子供たちが笑っている姿は、サスペンスの内容とは裏腹に、本当に大きな癒やしになっています。