“天才振付家”の半生を描く 『ジョン・クランコ バレエの革命児』2026年3月13日公開へ
振付家ジョン・クランコの半生を描いた映画『John Cranko(原題)』が、『ジョン・クランコ バレエの革命児』の邦題で2026年3月13日よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国にて公開されることが決定した。
ドイツ地方都市の小さなカンパニーだったシュツットガルト・バレエ団を一躍世界トップレベルに引き上げ、“シュツットガルト・バレエの奇跡”と言われた振付家のクランコ。代表作『オネーギン』は、シュツットガルト・バレエ団はもちろん、世界3大バレエ団の英国ロイヤル・バレエ団、パリ・オペラ座バレエ団など、世界中のカンパニーで現在も上演されている。その傑作の誕生秘話と、45歳という若さで非業の死を遂げたクランコの半生と素顔が、シュツットガルト・バレエ団花形ダンサーたちによって彩られ、描かれる。
情熱と革新的な才能にあふれ、バレエと人々に愛されるも、時に芸術追求に純粋すぎるあまり他人を傷つけてしまう複雑さを併せもつ天才ジョン・クランコに扮したのは、『マレフィセント』のサム・ライリー。監督は長年にわたりシュツットガルト・バレエ団を取材し、演目のDVD撮影を担当するほど信頼関係の深いヨアヒム・A・ラングが務め、撮影はシュツットガルト・バレエ団の本拠地であるシュトゥットガルト州立歌劇場で行われた。さらに音楽はシュツットガルト・バレエ団の全面協力を得て、シュトゥットガルト州立管弦楽団が演奏している。ドイツ映画賞衣裳デザイン賞受賞の衣装や1960年代当時を再現したインテリアも大きな見どころとなっている。
ロンドンの英国ロイヤル・バレエ団やサドラーズ・ウェルズ・バレエ団で振付を手がけ、マーガレット王女との親交も深めるなど新進気鋭の才能として活躍していたジョン・クランコだったが、警察のおとり捜査によって同性愛行為の罪で起訴された。1960年、ロンドンを追われたクランコは、つてを頼ってシュツットガルト・バレエ団で客演することになった。偏見なく自分を受け入れてくれるシュツットガルト・バレエ団に居場所をみつけたクランコは翌年の1961年に芸術監督に就任し、既存の常識にとらわれず、自由な発想で美と情熱を完璧に表現する作品とカンパニーを作り上げていく。斬新な振付の『ロミオとジュリエット』は評判を呼び、プーシキンの原作を基にしたドラマティックバレエ『オネーギン』は観客を魅了し夢中にさせた。1969年、バレエ団はニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれ、公演は大絶賛され、シュツットガルト・バレエ団は一夜にして世界の頂点へと駆け上がる。ソ連まで含む盛大な世界ツアーが行われ、まさに絶頂を極めるが、1973年6月26日、アメリカからの帰国する飛行機の中で悲劇が起きる。
本作には、シュツットガルト・バレエ団の現役の花形ダンサーたちも出演しており、希少な宮廷舞踊手の称号も与えられ、世界的に活躍しているスターダンサーのフリーデマン・フォーゲルもその一人。フォーゲルは2026年3月に開催される東京バレエ団『上野水香オン・ステージ』東京公演にゲスト出演することが決まっている。
あわせて、バレエダンサーたちの踊りを熱心に見入る、振付家ジョン・クランコ(サム・ライリー)の真摯なまなざしを収めた本ポスターも公開。その下には、現在シュツットガルト・バレエ団のプリンシパルを務め、映画本編にも出演しているフォーゲルが、夜のシュトゥットガルト州立歌劇場前でアラベスクを披露するカットが使われている。
■公開情報
『ジョン・クランコ バレエの革命児』
2026年3月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
出演:サム・ライリー、ハンス・ツィッシュラー、ルーカス・グレゴロヴィチ
シュツットガルト・バレエ団キャスト:フリーデマン・フォーゲル、エリサ・バデネス、ジェイソン・レイリー、ロシオ・アレマン、ヘンリック・エリクソン
監督・脚本:ヨアヒム・A・ラング
配給:アット エンタテインメント
ドイツ/2024年/138分/シネマスコープ/ドルビーSRD/カラー/ドイツ語/原題:John Cranko/映倫:G
©2023 Zeitsprung Pictures GmbH.
公式サイト:johncrankojp.com
公式X(旧Twitter):@johncrankojp
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