山田涼介、『世にも奇妙な物語』で新境地に挑む 華やかさと弱さ“2つの顔”がぶつかり合う
11月8日に放送される『世にも奇妙な物語35周年SP 秋の特別編』(フジテレビ系)で、山田涼介が4つの“奇妙な”短編ドラマの1つ『止まらなければ生きられないゲーム』に出演する。脚本は韓国の制作会社WEMADとの共同開発によるもの。日韓のクリエイティブが融合したこの一作は、シリーズの転換点であり、山田にとっても俳優としての新境地を示す挑戦作となる予感を漂わせている。
『世にも奇妙な物語』は、時代ごとの不安や社会の歪みを“奇妙さ”として映し出してきた。35年という歴史を経てもなお現役であり続けるのは、その“奇妙”が常に更新されてきたからだ。今回、韓国のWEMADとタッグを組んだのは、グローバルな恐怖の感覚を取り込む試みだろう。脚本をJU JIN、演出を土方政人が務める制作体制には、日韓それぞれの強みを生かしたハイブリッドな設計が見える。
韓国側のスピーディな脚本構成と感情の起伏、日本側の緻密な心理描写と構成美。その融合によって、単なる「デスゲーム」ではなく、極限状況における人間の倫理と感情の揺らぎが描かれることが期待される。『世にも奇妙な物語』が35周年で目指すのは、伝統的な恐怖から社会的・心理的スリラーへの進化なのかもしれない。
山田涼介が体現した“令和の教師像” 『ビリオン×スクール』が現代に“共感”を生む理由
ドラマ『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)がついに最終回を迎える。加賀美(山田涼介)と芹沢(木南晴夏)の奮闘もあり、ゼロ組の状…山田の俳優としての強みは表現の振れ幅にある。2024年7月期の金曜ドラマ『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)で、自身初の教師役・加賀美零を演じたことも記憶に新しい。「やる気ゼロ、才能ゼロ、将来性ゼロ」の生徒が集まる3年0組を受け持つ型破りな教師という設定で、横柄で自分の意見を曲げないキャラクターを生き生きと体現した。木南晴夏との掛け合いでは本作の演技がこれぞ山田涼介と言わんばかりの真面目さと、おどけた表情を行き来する自然な芝居で、彼の人間味あふれる魅力が溢れていた。そして、2025年4月期の日曜ドラマ『ダメマネ! -ダメなタレント、マネジメントします-』(日本テレビ系)では、国民的スター・真田を演じた。自らのイメージを重ねながら、成功の裏にある虚無や疲弊を笑いに変換するメタ的演技で、まさに山田涼介のために用意された役だった。