井上祐貴、『べらぼう』松平定信の葛藤を明かす 「良くも悪くもすごく太い芯の通った人間」
毎週日曜に放送されているNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に出演している井上祐貴のコメントが到着した。
本作は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎(横浜流星)を主人公とした笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマ。舞台は、文化隆盛の江戸時代中期。蔦重は、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見出し、日本史史上最大の謎のひとつ“東洲斎写楽”を世に送り出す。日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き、時にお上に目を付けられても“面白さ”を追求し続ける。
主人公・蔦屋重三郎役で横浜流星が主演を務め、『おんな城主 直虎』(NHK総合)、『大奥』(NHK総合)などの森下佳子が脚本を手がける。
井上が演じるのは、“寛政の改革”を行う老中首座・松平定信。第36回では、定信の政策に追い詰められた恋川春町(岡山天音)が自害。少年時代から春町の黄表紙が好きだった定信は、春町の切腹の知らせを受け、ひとり慟哭した。
井上は、定信の人物像について、「本当は好きなものを取り締まるのは不本意だったはず」としながらも、「質素倹約を掲げなければ政治は成り立たないと考え、葛藤を抱えつつも信じた道を貫いた」とコメント。「良くも悪くも芯の通った人間」として、常に内面の葛藤を意識しながら演じていると明かした。
井上祐貴(松平定信役)コメント
恋川春町の切腹を知った定信の気持ち
どこかにぶつけないと収まらないような感情になったからこそ、あのような行動に移ったのかなと思います。定信にとっての恋川春町、その黄表紙というのは、自分の世界を広げてくれた存在。そんな大切な存在を自分の政策によって命まで絶たせてしまった。定信からすると、とても複雑で、僕には想像もできないようなことがたくさん頭の中を駆け巡ったシーンなのかなと思いました。
定信の葛藤
本当は、好きなものを取り締まるというのは、不本意だと思うので、でも今の政を見たときに、やっぱり質素倹約を掲げないとうまくいかないだろうという定信の中で考えがまとまったから、好きな黄表紙とかそういうものを制圧しながらも、ちゃんと自分が正しいと思ったことを貫くっていう、良くも悪くもすごく太い芯の通った人間だと思っています。特に寛政の改革の時期は、定信は葛藤を常に持っているんだろうなと思って演じています。
■放送情報
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
NHK BSにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:横浜流星、小芝風花、渡辺謙、染谷将太、宮沢氷魚、片岡愛之助
語り:綾瀬はるか
脚本:森下佳子
音楽:ジョン・グラム
制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
演出:大原拓、深川貴志
写真提供=NHK