『大追跡』最終章へ SSBC創設理由、“名波”相葉雅紀配属の経緯など怒涛の事実が明らかに

 大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒がトリプル主演を務める水9ドラマ『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』(テレビ朝日系)が、8月27日放送の第8話にて最終章に突入した。焦点となるのは、これまで名波(相葉雅紀)と久世(佐藤浩市)が酒を酌み交わしながら話題に挙げてきた“あの事件”。そして、久世がSSBC強行犯係を創設した理由、そこに名波が配属された理由が明らかになり、さらにはラストに青柳(松下奈緒)が拉致されるという衝撃的な最終章の開幕となった。

 夜の路地裏で銃弾に倒れた加茂雄作(螢雪次朗)は、元警察官で伊垣(大森南朋)の先輩だった。加茂が撃たれた銃は、警察官が使用するものと同じ38口径。さらにその拳銃が22年前のホームレス射殺事件で使用されたものと同じものであること、加茂は現役時代に拳銃を奪われていたことが判明していく。

 やがて久世の口から明らかになるのは、22年前の事件で射殺されたのはホームレスに見せかけた捜査員で、張り込みを命じた久世の部下であったこと。当時は久世自身も捜査を担当しており、まだ防犯カメラも少ない時代で犯人像が絞りにくかった。民間人になっても街での聞き込みを続け、「拳銃だけでなく、人生そのものを奪われた」と語る加茂に、久世は今後のデジタル捜査の重要性を見抜き、SSBCの設立を決めた。そこに配属された名波は、伯父の思いも受け継いでいるというわけだ。久世は、伊垣、青柳たちに、「デジタルとアナログの融合。その捜査こそ、私が望んでいた姿だ」と現在の捜査一課とSSBCが協力し合いながら捜査に取り組む姿勢に微笑む。

 久世の思いが結実した形として、SSBCは捜査一課とともに加茂を撃ったと思われる現場から逃げた“赤いシャツの男”を有力な被疑者として追い詰めていくが、真犯人は別にいた。その真犯人に近づくのが青柳。単独での捜査を敢行し、犯人を尾行するものの、入った雑居ビルで逆に犯人に待ち伏せされた青柳は、ナイフの持ち手で後頭部を殴打され気絶。そのまま拉致されてしまう。

 水と油、捜査一課とSSBC……といったように、一見すると相入れぬ青柳と伊垣だが、2人で町中華に入っては口喧嘩をしたりと、徐々に仲良く、笑顔が増えていっているように感じられる。だからこそ、娘の美里(今濱夕輝乃)から連絡が取れないと着信をもらっていた伊垣が、「遥……!」と劇中では初の名前呼びで走り出す姿には胸が苦しくなる。前回の犯人は半グレ集団のリーダー格だったが、今回のアロハシャツにサングラス、その奥に不気味なカラコンを付けた犯人もまたかなり手強そうだ。

 第8話までくると、恒例の“名波マウント”に翻弄され続ける八重樫(遠藤憲一)が、コントのように思えてならない。また、今回印象的だったのが、食堂で名波を見つけた報道記者の清水琴音(水嶋凜)が取材の一環として、「結婚しない理由は?」「いい人紹介します! タイプの人教えてください」とグイグイと距離を近づけていくことだ。今回は事件が解決していないため八重樫の会見は開かれてはいないが、そこでの質疑応答のシーンなど、本作で最も認知を広めているのは水嶋凜と言えるかもしれない。

水9ドラマ枠『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』

2009年に警視庁に新設された分析・追跡捜査の専門部隊「SSBC=捜査支援分析センター(Sousa Sien Bunseki Center)」を舞台に、そこを取り巻く人間模様を描く。

■放送情報
『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』
テレビ朝日系にて、毎週水曜21:00~放送
出演:大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒、伊藤淳史、髙木雄也、足立梨花、丸山礼、野村康太、佐藤浩市、遠藤憲一、光石研ほか
脚本:福田靖
監督:田村直己、豊島圭介、小松隆志
ゼネラルプロデューサー:服部宣之(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:黒田徹也
プロデューサー:藤崎絵三(テレビ朝日)、目黒正之(東映)
音楽:沢田完
制作:テレビ朝日、東映
©テレビ朝日・東映
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/daitsuiseki/
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