『こんばんは、朝山家です。』につながっている『御上先生』の経験

ーーちなみに影山さんはどんな生徒だったんですか？

影山：落ち着きのない生徒でしたね。授業中に先生から「立ってなさい」と言われるのではなく、自分から「立ってていいですか？」って言うほどでした（笑）。興味のあることには一直線だったんですけど、興味のないことは全然やらなかったり……。振り返ると、だいぶ一筋縄ではいかないタイプだったかもしれません（笑）。

ーー生徒といえば、『御上先生』で演じられた帰国子女の倉吉役も印象的でした。

影山：短い期間で生徒から先生になりました（笑）。『御上先生』のときはわからなかったのですが、実際に教壇に立つと、本当に生徒一人ひとりの顔がしっかりと見えるんですよね。吉岡里帆さんが演じられていた副担任の是枝先生が生徒としっかり向き合うような役だったのですが、吉岡さんご自身も撮影以外のところで私たちとすごくコミュニケーションを取ってくださっていたんです。なので、今回私が教壇に立つシーンを撮影したときに、吉岡さんのことを思い出して、その日のうちに吉岡さんに連絡をしました。

ーーそうだったんですね。どういうやりとりをされたんですか？

影山：先生役やるのすごいねと言ってくださったり、吉岡さんも実は『御上先生』のときに緊張していたという話をしてくださって。松坂（桃李）さんもそうだったみたいなのですが、お二人とも現場ではまったくそうは見えなかったので、それを聞いて驚きました。改めてお二人の凄さを実感しましたし、『御上先生』の経験が『こんばんは、朝山家です。』につながっていることを改めて感じました。

ーー1年のうちに生徒役と教師役の両方を演じることになりましたが、どちらのほうが演じやすかったですか？

影山：やっぱり実際に経験しているだけあって、生徒役のほうがイメージのままお芝居に繋げることができると思います。ただ、教師役のほうが想像を膨らませる余地があって面白かったです。“なりたい自分像”を役に投影できるというか。自分の中のバリエーションが広がっていく感覚があって、それがすごく新鮮で楽しかったです。

ーー影山さんは連続ドラマの出演作が途切れません。一方でバラエティやスポーツ番組など多方面でも活躍されていますが、そういった今のご自身の状況をどう捉えていますか？

影山：正直、同じことを続けられない性格でもあって。ありがたいことにいろんなお仕事をさせてもらっていますが、それぞれ求められている役割があるので、どれも役を演じているような感覚があるんですよね。バラエティのときに役を演じているような感覚になることもあれば、ドラマで役を演じているときに影山本人だなと思うこともあって。なのですべての経験が自分にとって大切だなと感じています。本当にいろんなことに恵まれているので、すべての出会いに感謝しています。もともと“ものづくり思考”ではあるので、脚本や演出など、自分の人格形成に大きく影響を受けた“演劇”にいつか恩返しできるようになりたいなと思っています。

■放送情報
『こんばんは、朝山家です。』
ABCテレビ・テレビ朝日系にて、毎週日曜22:15〜放送
TVerにて、放送終了後見逃し配信
U-NEXT、Prime Videoにて全話配信
出演：中村アン、小澤征悦、さとうほなみ、小島健（Aぇ! group）、影山優佳、渡邉心結、嶋田鉄太、土佐和成、佐野弘樹、竹財輝之助、河井青葉、丸山智己、宇野祥平、松尾諭
脚本：足立紳
原案：足立紳・足立晃子『ポジティブに疲れたら俺たちを見ろ!!～ままならない人生を後ろ向きで進む～』（辰巳出版）
演出：足立紳、小沼雄一、安村栄美
チーフプロデューサー：山崎宏太
プロデューサー：寺川真未、宮本日奈美、加藤伸崇（S・D・P）、坪ノ内俊也（R.I.S Enterprise）
協力プロデューサー：足立晃子
ビジュアル撮影：浅田政志
タイトルロゴ：寺内暁
制作協力：S・D・P
制作著作：ABCテレビ
©ABCテレビ
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