イ・ビョンホンが語る、『イカゲーム』という“現象”

ーーシーズン2では、素性を隠してゲームに参加するオ・ヨンイルも演じていましたが、オ・ヨンイルとフロントマンを演じるうえでの違いや意識したことはありましたか？

イ・ビョンホン：当然フロントマンとヨンイルという人間は完全に違う人物でしょう。ヨンイルを演じる際は、一般的な人が持つ恐怖や喜び、緊張感のような感情の全てを持ち合わせた、誰が考えても平凡な人をモデルに演技しました。しかし、トラウマや極限的状況を経験したフロントマンは一般的な人物を演じることができるような精神状態ではないと思ったので、ヨンイルを演じることや、彼が感じる喜怒哀楽をどう表現するかということが私にとって最大の課題になりました。この部分について、監督とはたくさん相談しました。

ーー『イカゲーム』という作品への思いや、シーズン1から3を通じてこの作品に参加した感想をお聞かせください。

イ・ビョンホン：イカゲームは単に“人気のドラマ”、あるいは“面白いドラマ”……。そういったものと比較できるものではないように思えますし、もはやある種の“現象”だと感じています。韓国の伝統的な子供の遊びを題材にして、とても実験的な物語を作ったと思いますが、これほどまでに共感してもらい、愛していただけるとは恐らくこの作品に参加した全ての人が予想だにしなかったと思います。だからこそ皆にとって大きな驚きだったと思いますし、参加した私も忘れられないです。時間が経つことでより確実なものになっていくと考えられますが、私の俳優としての人生でとても大きな瞬間になったのではないかと思います。特別な瞬間になったはずですし、この瞬間を経験したことで私は俳優として成長できたと言えるほど、とても重要な作品になりました。

■配信情報
Netflixシリーズ『イカゲーム』
Netflixにて独占配信中
出演：イ・ジョンジェ、イ・ビョンホン、イム・シワン、カン・ハヌル、ウィ・ハジュン、パク・ギュヨン、パク・ソンフン、ヤン・ドングン、カン・エシム、チョ・ユリ、チェ・グッキ、イ・デヴィッド、ノ・ジェウォン、チョン・ソクホ、パク・ヒスン（特別出演）
監督・脚本・プロデューサー：ファン・ドンヒョク