フランシス・フォード・コッポラ監督のこだわりが細部に 『メガロポリス』場面写真公開

 6月20日に公開されるフランシス・フォード・コッポラ監督14年ぶりの新作映画『メガロポリス』の場面写真が公開された。

 第77回カンヌ映画祭コンペティション部門でプレミア上映された本作は、『ゴッドファーザー』シリーズや『地獄の黙示録』など数々の名作を生み出したコッポラ監督が幼少期に観たH・G・ウェルズ原作の映画『来るべき世界』より着想を得て、1980年代より脚本を構想した作品。一度は断念の危機に立たされたが約300回にも及ぶ脚本の書き直しを経て、2021年、コッポラ監督が私財1億2000万ドル(約186億円)を投じて映画製作を再始動。人生を賭けた渾身の一作を作り上げた。

 4月26日には、コッポラ監督がアメリカの文化発展に大きく貢献した人物に贈られるAFI 生涯功労賞を受賞。授賞式にはスティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、本作で主演を務めたアダム・ドライバーらが駆けつけた。スピルバーグ監督はスピーチで、「私たちは最前線で共に歩んできた友人や仲間のストーリーテラーたちと、知性と感情を語り合っているんです。興行的にうまくいくかどうかではなく、素晴らしい芸術作品になると思うものについて。それが『地獄の黙示録』のような映画を生み出すのですから」と、コッポラ監督の創作への向き合い方を振り返った。続いてルーカス監督も、「コッポラは崖から飛び降りることを恐れるなということを教えてくれた。フランシス、あなたは私たちのヒーローだ。私たちにはルールがなかった。あなたがペンを握ることで、私たちは共にルールを書いた。映画を愛する映画人の時代を作ってくれてありがとう」と熱く語った。

 物語の舞台は、富裕層と貧困層の格差が社会問題化したアメリカ共和国の大都市ニューローマ。天才建築家の主人公カエサル・カティリナを『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『マリッジ・ストーリー』のドライバーが演じる。また、カエサルと対立する新市長フランクリン・キケロ役で『ブレイキング・バッド』『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』などのジャンカルロ・エスポジート、キケロの娘ジュリア役で『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズや『ワイルド・スピード』シリーズなどのナタリー・エマニュエルが出演。そのほか、オーブリー・プラザ、シャイア・ラブーフ、ジョン・ヴォイト、ローレンス・フィッシュバーン、タリア・シャイア、ジェイソン・シュワルツマン、ダスティン・ホフマンらがキャストに名を連ねている。

 公開されたのは、カエサル(アダム・ドライバー)とジュリア(ナタリー・エマニュエル)が時計台の上から望遠鏡でニューローマを見下ろす場面や、カエサルが高層ビルの屋上で時を止める瞬間、さらにワイヤーに吊るされた鉄骨の上で、キスを交わすロマンティックなシーンなど、物語のスケール感と映像美を感じさせる印象的なシーンを切り取った場面写真。また、クラッスス3世(ジョン・ヴォイト)とワオ(オーブリー・プラザ)の結婚を盛大に祝うパーティーシーンでは、古代ローマのコロッセオを彷彿とさせる豪華なセットやカエサルを陥れようと暗躍するクローディオ(シャイア・ラブーフ)など、個性豊かなキャラクターたちの姿も写し出されている。また、人気歌手ウェスタ・スウィートウォーター(グレース・ヴァンダーウォール)による妖艶なダンスパフォーマンスするカットなど、徹底的に作り込まれた装飾や衣装デザインも注目ポイントとなっている。

■公開情報
『メガロポリス』
6月20日(金)全国ロードショー
出演:アダム・ドライバー、ジャンカルロ・エスポジート、ナタリー・エマニュエル、オーブリー・プラザ、シャイア・ラブーフ、ジョン・ヴォイト、ローレンス・フィッシュバーン、タリア・シャイア、ジェイソン・シュワルツマン、ダスティン・ホフマン
脚本・製作・監督:フランシス・フォード・コッポラ
提供・配給:ハーク、松竹
2024年/アメリカ/英語/138分/カラー/原題:Megalopolis
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公式サイト:hark3.com/megalopolis
公式X(旧Twitter):@megalopolis_jp

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