エルヴィスとの出会いから関係に戸惑うまで ソフィア・コッポラ新作『プリシラ』予告編

 4月12日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開されるソフィア・コッポラ監督最新作『プリシラ』のポスタービジュアルと予告編が公開された。

 『ロスト・イン・トランスレーション』『マリー・アントワネット』などのコッポラが手がけた本作は、エルヴィス・プレスリーの元妻プリシラが1985年に出版した回想録『私のエルヴィス』を基に、彼女の人生とエルヴィスとの関係を描いた人間ドラマ。

 プリシラを演じたのは、『パシフィック・リム:アップライジング』のヒロインに抜擢され、本作の演技で第80回ヴェネチア国際映画祭最優秀女優賞を受賞し、第81回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)にノミネートされたケイリー・スピーニー。『キスから始まるものがたり』や『ユーフォリア/EUPHORIA』などのジェイコブ・エロルディがエルヴィス・プレスリー役を務めた。

 公開されたポスタービジュアルは、プリシラとエルヴィスの結婚式を再現したワンシーン。誓いのキスを交わす2人の姿に、「恋と孤独で着飾っていた」というコピーが添えられている。

 実際の結婚式(1967年5月1日)でプリシラが着用したウェディングドレスは、デパートで購入した既製品だったとアメリカではよく知られているが、本作ではコッポラ監督がシャネルの人脈を活用。衣装担当のステイシー・バタットがシャネルとともにウェディングドレスを制作した。「形は本物のドレスと同じです。ヴィルジニー・ヴィアール(2019年からシャネルのクリエイティブディレクター)の現代的なレース細工の影響を受けています」とバタットは語る。コッポラ監督は「ドレスのお披露目の日はとても興奮しました。すべてハンドメイドのレースで、最高にゴージャスです。これに身を包んだケイリーには目を奪われました」と振り返っている。一方、エルヴィス役ジェイコブのタキシードは、イタリアのファッションブランド、ヴァレンティノとコラボした1着。バタットは「目を見張るような出来栄えで、ふたつの老舗高級メゾンと仕事ができて、とても光栄です」と語り、本作の世界観に彩りを添えている。

映画『プリシラ』本予告解禁 【4月12日(金)全国ロードショー】

 あわせて公開となった予告編は、スペクトラムの「How You Satisfy Me」が流れる中、エルヴィスの大邸宅グレースランドのカーペット、赤いルージュの唇、そしてプリシラの象徴でもあるつけまつげをつけるシーンから始まり、初恋の回想へ。「エルヴィスは好き?」と声を掛けられたプリシラは、パーティでエルヴィスと初めて出会う。「もっと君のことを教えて」と恋に落ちていく2人。そして「なぜ、うちの娘なのだ」と心配するプリシラの父親をよそに、プリシラはセレブの華やかな世界に身を投じ、2人は結婚する。しかし、本来のエルヴィスの姿をより深く知るにつれ、「本当の彼を皆は知らない」とプリシラは孤独を感じ、エルヴィスの浮気話に戸惑い、2人の溝は次第に深くなる。やがて彼の色に染まっていくことが幸せだったプリシラは、いつしか「自分の人生を歩みたい」という自分自身の気持ちに気づいていく。

 「プリシラの物語を初めて読んだとき、普通と全然違う状況なのに、こんなにも共感できることに衝撃を受けました。私たちは彼女をエルヴィスの隣にいる印象的な人物として見ているけれど、それ以上のことは知らない。私はもっと語るべきストーリーがあるはずだと感じたのです」というコッポラ監督の意思が垣間見られる予告編となっている。なお本作の音楽は、コッポラ監督の夫トーマス・マーズによるポップロックバンド、フェニックスが手がけている。

■公開情報
『プリシラ』
4月12日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
出演:ケイリー・スピーニー、ジェイコブ・エロルディ
配給:ギャガ
原題:Priscilla/2023/113分/アメリカ・イタリア/ビスタ/5.1chデジタル/字幕翻訳:アンゼたかし/映倫:PG12
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公式サイト:https://gaga.ne.jp/priscilla/

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