『らんまん』濱田龍臣が寺田心と融合進化! “強火オタ”万太郎の熱量が人生を変える
『らんまん』(NHK総合)第109話は「台湾から戻ってきたら弟子がいた件」である。留守を預かる寿恵子(浜辺美波)のもとに万太郎(神木隆之介)から手紙が届く。台湾で植物採集をする万太郎の筆致は良い意味でいつもと変わらず、未知の草花と出会う感動を綴っていた。
本作の登場人物が往来する根津の十徳長屋。いまやすっかり万太郎の私設研究所と化した感があるが、そこに背負子に大量の荷を積んだ若者が現れる。若者の名は山元虎鉄(濱田龍臣)。「槙野先生はいらっしゃいますろうか?」「先生に会いとうて出てまいりましたき!」と笑顔で挨拶した。
月日が経つのは早いもので、土佐で出会った虎鉄少年(寺田心)は10年後、立派な青年に成長していた。虎鉄によると、実家の遍路宿は妹が婿を取って継ぎ、両親を説得してきたのだと言う。虎鉄いわく、手紙に書かれた万太郎の「いつでも遊びに来(き)い」の一言をたよりに、「じっとしてても、どうにもならない」とばかりに、万太郎の助手になるため上京したのだった。
ヤッコソウの命名、キレンゲショウマ……。虎鉄が見つけた草花は万太郎のターニングポイントになった。ただし、この時点で虎鉄は各地にいる愛好家の一人にすぎない。初対面で思い込みの激しいところがある若者を、寿恵子が追い返さなかったのは、夫と共通する何かを虎鉄の中に見たからだろう。