生田斗真主演映画『渇水』予告編&本ビジュアル公開 宮世琉弥ら新キャストも発表

 6月2日に公開される生田斗真主演映画『渇水』の新キャストが発表され、あわせて予告編と本ビジュアルが公開された。

 本作は、1990年文學界新人賞受賞、103回芥川賞候補となり注目を浴びた、河林満による同名小説を実写化した人間ドラマ。水道料金を滞納する家庭の水を停める業務=停水執行に就く、市の水道局職員の岩切俊作(生田斗真)の姿を描く。

 『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』『孤狼の血』シリーズ、などの白石和彌が初めてプロデュースを手がけ、岩井俊二監督作『ラストレター』や、宮藤官九郎監督の数々の作品で助監督を務めた髙橋正弥が監督を務める。

 新たに発表された追加キャストは7名。水道料金滞納者・今西を宮世琉弥、同じく水道料金滞納者・坂上を吉澤健、有希の“今度の人”大林を篠原篤、小出家の近隣住民・竹内を柴田理恵、熱帯魚店店長・石川を森下能幸、スーパーマーケット店長・細川を田中要次、岩切が関わることになる刑事・加東刑事を大鶴義丹がそれぞれ演じる。

映画『渇水』予告編

 公開された予告編は、「督促の期限を過ぎましたので、停水を執行します」と、主人公・岩切俊作(生田斗真)と同僚の木田拓次(磯村勇斗)が水道料金を滞納する伏見(宮藤官九郎)の家を訪れ、水道を停止する場面から始まる。「町中カラッカラだってのに弱いものいじめというか……」と疑問を呈す木田に対し、「支払いが滞れば水道を止める、払えば開ける、俺たちにできるのはそれだけだ」と、規則に則り粛々と業務を遂行する岩切の“渇ききった日常”が映し出される。そんなある日、岩切はたった二人で家に残された幼い姉妹(山﨑七海、柚穂)に出会う。葛藤を抱えながらも「規則だから」と水道を停める岩切だったが、その姉妹が厳しい生活を強いられていく様子を目の当たりにすることになる。

 姉妹の母親である有希(門脇麦)に「それでも親か?」と投げかける岩切だったが、「あんたの家族は幸せなの?」と返され言葉を失う。妻と幼い息子との関係に問題を抱えていた。「このままじゃダメなんだよ」と苦悶の表情で叫ぶ岩切。この渇いた世界で、岩切が葛藤の末たどり着く結末と、「大雨降らせてやろうな、カラッカラの町に」という最後の言葉が意味するものとは。

 予告編前半には向井秀徳が書き下ろした主題歌「渇水」も流れる。向井は「人間は常に苛立っている。絶望している。そうなのか。そうではない。そうではないはずだ、と、この映画は俺に問いかけている。そんなことを思いながら「渇水」という曲を作りました」と、楽曲の仕上がりを振り返った。

 あわせて公開された本ビジュアルでは、主人公・岩切が大雨に打たれる姿が大きく写し出されるとともに、“渇いた世界に、希望の雨は降るのか――。”というコピーが添えられている。

向井秀徳 コメント

人間は苛立っている。
暴力的な真夏の陽射しが地方都市に降り注ぐ。
アスファルトに撒いた水道水は瞬時に蒸発して発光する。
そのギラつきが、匂いが、フィルムに刻まれている。
人間は常に苛立っている。絶望している。
そうなのか。そうではない。
そうではないはずだ、と、この映画は俺に問いかけている。
そんなことを思いながら「渇水」という曲を作りました。

■公開情報
『渇水』
6月2日(金)全国公開
出演:生田斗真、門脇麦、磯村勇斗、山﨑七海、柚穂、宮藤官九郎、宮世琉弥、吉澤健、池田成志、篠原篤、柴田理恵、森下能幸、田中要次、大鶴義丹、尾野真千子
原作:河林満『渇水』(角川文庫刊)
監督:髙橋正弥
脚本:及川章太郎
音楽:向井秀徳
企画プロデュース:白石和彌
主題歌:向井秀徳「渇水」
配給:KADOKAWA
©『渇水』製作委員会
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/kassui/

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