原恵一監督作『かがみの孤城』特報映像公開 主人公・こころ役に新人女優の當真あみが抜擢

 辻村深月によるベストセラー小説をアニメーション映画化する『かがみの孤城』の公開日が12月23日に決定し、主人公・こころの声優を當真あみが演じることが決定。あわせて特報映像とポスタービジュアルが公開された。

 本作は、2018年本屋大賞を受賞、累計発行部数130万部を突破している辻村のファンタジーミステリーを、『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』『河童のクゥと夏休み』の原恵一が監督を務め映画化する劇場アニメ。

 学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、こう告げる。「おめでとう、君たちは選ばれし7人だ。どんな願いでも、一つだけ叶えてあげよう」。なぜ自分が選ばれたのか? 7人の共通点とは? それぞれが抱える“人に言えない願い”とは。全てが明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける。

 主人公・こころの声優に抜擢されたのは、原監督に「こころを見つけました」と絶賛され、1000人以上のオーディションを勝ち抜いた新人女優の當真。若手女優の登竜門としても知られる14代目「カルピスウォーター」CMキャラクターに6年ぶりに起用された當真は、地元沖縄でスカウトされ、リクルートが14年ぶりに制作する企業CMで芸能界デビュー。デビュー半年でドラマ『妻、小学生になる』(TBS系)に出演した。そしてこの度、初のアニメ主演声優を務める。原作の大ファンであるという當真は、「こころちゃん役に決まったと聞いたときは本当にびっくりして、聞き間違いじゃないかと思いました」と喜びを語った。

映画『かがみの孤城』特報映像【12月23日(金)全国公開】

 あわせて公開された特報映像は、「ようこそお待ちしておりました」と物語のカギを握る、狼のお面を被った不思議な女の子・オオカミさまのセリフを皮切りに、「奇跡なんて、起こらない。そう思っていた」と切なく思い悩む表情のこころに、瑞々しい當真の声が吹き込まれる。そして、「なぜ7人が集められたのか」「オオカミさまの声は一体誰なのか」と、本作への期待が膨らむ映像となっている。

映画『かがみの孤城』主人公・こころ役. 當真あみ【決定の瞬間】12月23日(金)全国公開

 また、孤城へとつながる鏡からこちらを見つめる主人公こころが描かれたポスタービジュアルと當真のメイキング映像も公開。映像には、初々しいオーディションの様子や、ヒロインに決定し目を潤ませる當真の表情が映し出されている。原監督は、當真の起用理由について、「當真さんの無垢でまっさらな声や、言いたいこともなかなか言えないような辿々しさ、當真さんの今とこころの今がぴったり一致していて、こころは彼女だと思いました。こころを見つけました」と話す。原作者の辻村は、「原監督は私が多感な時期にとても影響を受けた方です。その原監督に今回、『かがみの孤城』をお願いできることに大きな幸せを感じています。スクリーンで生きて動くみんなに会えるのを、今からとても楽しみにしています」と期待を寄せる。

 制作のA-1 Picturesを筆頭に、脚本には『百日紅』の丸尾みほ、音楽には『そして、バトンは渡された』の富貴晴美、キャラクターデザインには『劇場版 七つの大罪 天空の囚われ人』の佐々木啓悟、ビジュアルコンセプト・孤城デザインは『攻殻機動隊 SAC_2045』のイリヤ・クブシノブが集結した。

コメント

主演・當真あみ

こころちゃん役に決まったと聞いたときは本当にびっくりして、聞き間違いじゃないかと思いました。
原作の『かがみの孤城』はお薦めされて読んだあと、自分でも買って読み返したくらい好きな小説だったので、すごく嬉しいです。
声のオーディションというのが初めてだったので“こういう感じでいいのかな”と不安もありながら、こころちゃんと自分が似ているところがあると思ったので、どうしてもこころちゃん役を勝ち取りたいと思って必死に練習して挑みました。
こころちゃんは少し臆病なところもあって、私自身ちょっとした事や思っていることを口に出せないことがあるので、そういうところが自分と似ている気がします。
原作を読んでいるときに、こころちゃんのことを応援したいと思いながら読んでいたので、同じように、観ていただく皆さんに応援してもらえるような作品にできるよう頑張ります。

原作・辻村深月

『かがみの孤城』は映像化がかなり難しい小説なのではないかと感じていました。
しかし、アニメであれば作中の城の世界観や、主人公たちの思いを原作の持つ雰囲気のまま届けていただけるのではないか、と想像が膨らみ、ぜひお願いしたいと思いました。
書いている時には気づかなかったのですが、自分の部屋の鏡を入り口に城に出かけるという設定は、自分が十代の頃、本やアニメ、映画に求めていたことそのものだなと感じています。
ページを開けばそこに自分の居場所がある。読んでいる間は主人公たちの仲間になる。
今回の映画も誰かにとってのそんな存在になってくれたら、とても嬉しいです。
また、原監督は私が多感な時期にとても影響を受けた方です。
その原監督に今回、『かがみの孤城』をお願いできることに大きな幸せを感じています。
スクリーンで生きて動くみんなに会えるのを、今からとても楽しみにしています。

■公開情報
『かがみの孤城』
12月23日(金)全国公開
声の出演:當真あみ
監督:原恵一
脚本:丸尾みほ
キャラクターデザイン・総作画監督:佐々木啓悟
ビジュアルコンセプト・孤城デザイン:イリヤ・クブシノブ
音楽:富貴晴美
企画・製作幹事:松竹、日本テレビ放送網
原作:辻村深月『かがみの孤城』(ポプラ社)
制作:A-1 Pictures
配給:松竹
(c)2022「かがみの孤城」製作委員会
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/

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