『アルピニスト』天才クライマーが出会った、高め合い支え合うソウルメイト

 ドキュメンタリー映画『アルピニスト』の新写真が公開された。

 世界的アルピニストのレジェンドたちからも一目置かれている命知らずの若きアルピニストがいた。彼の名はマーク・アンドレ・ルクレール。命綱なし、たった独り前人未到の挑戦ーー。世界でも有数の岩壁や氷壁、数々の断崖絶壁を、命綱もつけず、たった独りで登る無謀なフリーソロという登山スタイルを貫いた彼は、SNS社会に背を向けながらも、不可能とされていた数々の世界の山脈の難所に挑み、次々と新たな記録を打ち立てていく。だが、そんな偉業を成し遂げながらも、名声を求めない彼の性格から世間的な知名度はほぼ皆無だった。

 天才クライマーのマークは、彼の人生を語る上で欠かすことのできないひとりの女性と出会う。彼女の名前はブレット・ハリントン。彼女自身もまたクライマーとして名を馳せるアーティストであり、マークの人生を大きく変える人物となる。

 ブレットと出会った当時、パーティにハマってしまったマークは、享楽的な快楽に溺れる日々を送り、呼吸をするようにクライミングの世界に身を置いていたマークが、この時ばかりはすっかりクライミングへの情熱を失いかけていた。しかし、そのタイミングでブレットとの出会いを果たすと、クライミングに情熱を傾けるブレットの姿を目の当たりにし、次第にクライミングへの情熱を取り戻していったマーク。「クライミングこそ本物だと彼は気づいた」と語るブレットの表情は、恋人同士だけでなく、高みを目指すクライマーの同志ならではの真剣さをもたたえている。

 ブレットとマークは対等なパートナーであり、クライマーとして互いを尊重し、高め合い、支え合うソウルメイト。同じ価値観を共有するふたりは、クライミングというアートを通じて、他の誰とも分かち合えない濃密で熱い時間を過ごしてきた。

 孤高の雰囲気をかもし出すように見られがちなマークの素顔は20代の若者。「山の中にひとりでいると君が恋しくなるよ」「さっさと下山して君の元へ帰りたいよ」と時には孤独に押しつぶされそうになるときも。マークが挑む挑戦は、計り知れないような恐怖とスリルと隣り合わせで、それゆえにブレットの存在が、マークの偉業の心の支えになっていた。

■公開情報
『アルピニスト』
TOHOシネマズ シャンテほかにて公開中
監督:ピーター・モーティマー、ニック・ローゼン
出演:マーク・アンドレ・ルクレール、ブレット・ハリントン、アレックス・オノルド
制作:レッドブルメディアハウス
配給:パルコ ユニバーサル映画
2021年/英語/アメリカ映画/G/93分/ビスタ/原題:The Alpinist
(c)2021 Red Bull Media House. All Rights Reserved.
公式サイト:https://alpinist-movie.com/
公式Facebook:https://www.facebook.com/eigaalpinist
公式Twitter:https://twitter.com/alpinist_movie

関連記事