松本潤、『どうする家康』撮影に手応え 「頼りない家康が、大人になって天下を取っていく」

 2023年NHK大河ドラマ『どうする家康』の取材会が、7月1日にNHK名古屋放送局にて行われ、松本潤、大森南朋、山田裕貴、松重豊、制作統括の磯智明が登壇した。

 NHK大河ドラマ第63作目となる本作は、ひとりの弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を新たな視点で描く。主人公・家康を松本、脚本を『コンフィデンスマンJP』シリーズなどの古沢良太が担当する。

 松本は、家康のゆかりの地を回りながら、改めてその偉大さを感じているという。撮影を進めながら感じた手応えとして、「“徳川家康が天下を取る”という史実はあらかじめ分かっているけれど、ドラマでは『本当に彼が天下を取れるのか?』と思うような始まり方をします。そこから彼がどう成長していくか、その過程も鮮やかに描かれると思うので、バランス良く、強弱をつけて演じたいです」とコメント。続けて「今日の名古屋はとても暑いですが、そんなことが気にならないくらい、こちらも熱くいきたいと思います」と力強いメッセージを送った。

コメント全文

松本潤(徳川家康役)

家康公を演じることが決まってから、愛知県岡崎市や静岡県浜松市などにある、ゆかりの場所を巡りました。また、家康公について調べていると、もともと知っている神社やお寺でも、実は、家康公と関係がある場所だと知る機会がとても多く、あらためて家康公という人物の偉大さを感じています。“徳川家康が天下を取る”という史実はあらかじめ分かっているけれど、ドラマでは「本当に彼が天下を取れるのか?」と思うような始まり方をします。そこから彼がどう成長していくか、その過程も鮮やかに描かれると思うので、バランス良く、 強弱をつけて演じたいです。何でもできて完璧、という人よりも、ちょっとおっちょこちょいで抜けているところがあるような人の方が皆に愛されるということもあると思うんです。序盤は頼りない家康が、大人になって天下を取っていく姿が、人間ドラマとしての魅力になるのかなと。放送はまだ先ですが、第1回をぜひ楽しみにしていただけるとありがたいです。
今日の名古屋はとても暑いですが、そんなことが気にならないくらい、こちらも熱くいきたいと思います。

大森南朋(酒井忠次役)

13年ぶりの大河ドラマ出演で、久しぶりにこの緊張感を味わっています。かつらをかぶって気がつくこともあり、着物を着て気がつくこともあり……懐かしくもありつつ、毎日新鮮な気持ちです。まだ愛知県近郊を なかなか出歩けていませんが、クランクイン前に地図アプリと昔の地図を見比べながら、当時どんな距離感で 合戦が行なわれていたかなど学んでいます。私が演じる酒井忠次は、殿を幼いころから見守り続け、平八郎をはじめとする個性豊かな家臣団たちとの間 を取り持つ役目を担っていきます。ともに成長し、皆で最後まで、突っ走っていきたいです。

山田裕貴(本多忠勝役)

初日は自分にとって大事なシーンからの撮影で、かなり緊張しました。きのうは、家臣団の皆さんと初めてお芝居をさせていただいたのですが、すばらしいキャストの皆さんと一緒に並んでいるのをモニターで見ると、すごく自分がちっぽけに見えて。でも、忠勝は今のところ家臣団で一番年下の設定なので、初々しさ、成長す る姿を見せていけたら、いつか“戦国最強”の武将の姿になれるのではないかと思います。俳優としてもすごく成長できる作品になるんじゃないかと感じています。撮影の合間には、岡崎城や、その横にある龍城神社という、本多忠勝が奉られている神社を回ってみたり、「本多平八郎忠勝誕生地」という石碑があるところに行ってみたりして、忠勝の“パーツ”を探っていました。で も最終的に演じるのは自分なので、史実の忠勝にあやかるだけではなく、自分の表情や動きでみせていきた いと思います。

松重豊(石川数正役)

石川数正という人物は、途中で秀吉のもとへ出奔したために、家臣団の一人とはいいながら、「徳川十六神将」にも入っておらず、仲間外れになっています。ただ、どういう理由で出奔したのかということは、謎に包まれているんですよね。この謎が、今回この役を引き受けた最大の理由、魅力でございます。たぶん古沢さんが、非常に面白くそこを描くのではないかなと。数正は今は殿に尽くしておりますが、いつ、どう心変わりするのか、楽しみにしています。撮影では、皆で呼吸を合わせて、家臣団がひとつにならないといけないシーンがたくさんあるので、緊張感をもって名古屋に乗り込みました。楽しい1年が始まったなと感じています。

磯智明(制作統括)

東海地方での撮影を開始して、1カ月程が経ちました。ロケ先では、愛知県の田原市や新城市、静岡県の浜松市などを訪れましたが、行く先々でいつも地元の皆さんからの熱い応援をいただき、その思いを自分たちのエネルギーに変えながら撮影しています。今週は、大高城に兵糧を運び込んだ家康たちのもとに、桶狭間の戦いで今川義元が倒れたという報告が届き、家臣と話し合いながら家康がどういう決断をしていくかという、まさに“どうする家康”というような大きな見せ場を撮っています。撮影の合間には、皆さん和気あいあいと話 し合い、家臣団のチームワークを思わせる雰囲気を作っているので、非常に熱いシーンが撮影できていると感じています。

■放送情報
『どうする家康』
NHK総合にて、2023年放送
主演:松本潤
脚本:古沢良太
制作統括:磯智明
演出統括:加藤拓
写真提供=NHK

関連記事