ジュード・ロウとキャリー・クーンが夫婦役を務めた映画『The Nest（原題）』が、『不都合な理想の夫婦』の邦題で4月29日より全国順次公開されることが決定した。

　サンダンス映画祭のプレミア上映で話題となり、英国インディペンデント映画賞では6部門にノミネートされた本作。主人公のルーニーを演じたのは、『ファンタスティック・ビースト』や『シャーロック・ホームズ』シリーズなどのロウ。その妻アリソン役を、『FARGO／ファーゴ3』でエミー賞にノミネートされ、近年は『ゴーストバスターズ／アフターライフ』などに出演したクーンが演じた。

　監督を務めたのは、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』でサンダンス映画祭の監督賞を受賞したショーン・ダーキン。英米の両国で暮らした体験から、自身で感じた文化的な差異をもとに脚本を手がけた。

　1986年。NYで貿易商を営む英国人のローリーは、米国人の妻アリソンと、息子と娘の四人で幸せに暮らしていた。満ち足りた生活を送っているように思えたが、大金を稼ぐ夢を追って、好景気に沸くロンドンへの移住を妻に提案する。かつての上司が経営する商社に舞い戻ったローリーは、その才能を周囲から評価され、復帰を歓迎される。プライベートではロンドン郊外に豪邸を借り、息子を名門校に編入させ、妻には広大な敷地を用意。それはまるで、アメリカンドリームを体現した勝者の凱旋のようだった。しかし、ある日、アリソンは馬小屋の工事が進んでいないことに気付く。業者に問い合わせると、支払いが滞っており、さらには驚くべきことに新生活のために用意をしていた貯金が底を突いていることを知ってしまうのだった。

　あわせて公開されたポスタービジュアルは、社会的成功を求め、ロンドンに移住をしてきた夫婦の姿を写している。二人は横並びではなく、前後に距離を取った状態で佇んでおり、夫のローリーはこれからの生活を想像し、薄っすら微笑んでいるように思えるが、一方の妻アリソンは顔の半分以上が影に隠れ、夫へのどこか疑惑の眼差しを浮かべているように見える。

■公開情報
『不都合な理想の夫婦』
4月29日（金）より、kino cinema横浜みなとみらい・立川高島屋S.C.館・天神ほか全国順次公開
監督・脚本：ショーン・ダーキン
出演：ジュード・ロウ、キャリー・クーン
提供：木下グループ
配給：キノシネマ
2019年／イギリス／英語／107分／カラー／ビスタ／5.1ch／原題：The Nest／字幕翻訳：高山舞子 映倫：R15+
(c)Nest Film Productions Limited/Spectrum Movie Canada Inc. 2019
公式サイト：https://movie.kinocinema.jp/works/thenest