『スター・ウォーズ』の新ドラマシリーズ『オビ＝ワン・ケノービ』は、ユアン・マクレガー演じるオビ＝ワンを中心に描かれた物語で、オビ＝ワンとダース・ベイダーの戦いが再び描かれた物語としても注目を集めている。しかし本作は当初、ダース・ベイダーではなく、『スター・ウォーズ エピソード1／ファントム・メナス』（1999年）で初登場した、レイ・パーク演じるダース・モールが、再び登場する予定であったことが、The Hollywood Reporterによって明かされた。

　The Hollywood Reporterによると、当初、デボラ・チョウ監督と共に本作の脚本を担当したホセイン・アミニによる物語では、ダース・モールらの悪役が、幼きルーク・スカイウォーカーとオビ＝ワンを狙うというストーリーが描かれていたそう。

　しかし、同じく『スター・ウォーズ』のドラマシリーズである『マンダロリアン』の製作に携わる、デイヴ・フィローニとジョン・ファヴローは、当初の脚本をみて、『マンダロリアン』のストーリーに似ているとのことで懸念を示し、2人はチョウ監督に「もっと思い切りやれ」とプッシュしたそう。こうした懸念は、ルーカスフィルムの代表であり本作のプロデューサーでもあるキャスリーン・ケネディにも伝わり、ルーカスフィルムが脚本に満足できていないとの理由により、本作のプロジェクトは、2020年初めに一時停止となっていた。その後、脚本の改稿のため、新たな脚本担当者にジョビー・ハロルドが起用され、当初のダース・モール登場案とは違う内容に変更されたとのこと。また、ある情報筋によると、フィローニの構想により、ダース・ベイダーと大尋問官を悪役に登場させることになったという。

　当初のプロジェクトがどの程度まで進んでいたのか、どこまでダース・モール（レイ・パーク）が関わる予定であったのかは不明であるが、レイ・パークはプリプロダクションと、スタントトレーニングのために現場にいたと言われており、何かしらの撮影が行われていた可能性があり、それがテスト撮影であったという声もある。しかし、ルーカスフィルム関係者の中には、モールは本シリーズで復活する予定もなく、パークが撮影現場に来ることはなかったと、パークの関与について否定している者もいるそう。

　また、当初幼きルーク・スカイウォーカー役の子役は既に決まっていたが撮影は行われず、企画が一時中止された際に配役の見直しがなされ、新たに子役のグラント・フィーリーが抜擢された。

　この件に関し、『スター・ウォーズ』シリーズでルーク・スカイウォーカー役を演じてきたマーク・ハミルは、「グラント・フィーリーは、完璧なルーク・スカイウォーカーのようだ。彼の幸運を祈っています！」と自身のTwitterにてコメントしている。

　『オビ＝ワン・ケノービ』は、5月25日よりディズニープラスにて配信開始。

参照

‘Obi-Wan Kenobi’: Darth Maul Scenes Cut, Luke Skywalker Replaced During Creative Overhaul
Mark Hamill Reacts To Obi-Wan Kenobi's Young Luke Skywalker Casting

■配信情報
『オビ＝ワン・ケノービ』
ディズニープラスにて、5月25日（水）16:00より独占配信
監督：デボラ・チョウ
出演：ユアン・マクレガー、ヘイデン・クリステンセン、モーゼス・イングラム、ジョエル・エドガートン、ボニー・ピエス、クメイル・ナンジアニ、インディラ・ヴァルマ、ルパート・フレンド、オシェア・ジャクソン・Jr、サン・カン、シモーヌ・ケッセル、ベニー・サフディ
製作総指揮：キャスリーン・ケネディ、ミシェル・レイワン、デボラ・チョウ、ユアン・マクレガー
脚本：ジョビー・ハロルド
(c)2022 Lucasfilm Ltd.
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